なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

98歳また入院

2013年05月31日 | Weblog

 先月急性腎盂腎炎とうっ血性心不全で入院した98歳女性は施設にショートステイ入所していた。昨日から食事摂取できなくなり、ちょうどショートステイの期限もきれるので長女が病院に連れてきた。今回は感染症も心不全の悪化もなかったが、血液濃縮を認め脱水症になっていた。確かに昨日から気温が上がって蒸し暑かった。そのまま入院となって点滴、といっても小柄な方で、500mlをゆっくり半日かけて入れるくらいがちょうどいい。今のところ発語がないが、バイタルは悪くない。数日の点滴で復活するどろうか。病棟の看護師は絶対良くなると予想していた。

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両側下腿浮腫

2013年05月30日 | Weblog

 内科医院から、70歳台前半の女性が両側下腿の浮腫で紹介されてきた。利尿剤を投与しても軽快しないと記載されていた。Ca拮抗薬の影響も考えて調整したとあるが、変わりなかった。

 今日受診した患者さんに聞くと浮腫は30歳台半ばからあるという。50歳台の娘さんも同様の浮腫があるそうだ。ご本人は経過が長いので、あまり気にしていなかった。そういうものとして過ごしている。

 心・肝・腎・甲状腺は異常なかった。経過からは特発性浮腫としかいいようがない。スピロノラクトンを試してみたいところだ。高血圧症でARB(ブロプレス)が処方されていて、血清カリウムが4.9だった。スピロノラクトンを併用するのにちょっとためらう。もともとの処方を含めて調整する必要があるので、その旨を書いて処方は紹介先の内科医院におまかせすることにした。腎・高血圧・内分泌が専門の医局出身の先生なので。

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朝に急死

2013年05月28日 | Weblog

 88歳女性が誤嚥性肺炎とうっ血性心不全の軽快増悪を繰り返して約2か月入院していた。どうやっても浮腫と胸水はとれなかったが、食事摂取できているので、ある程度安心していた。ところが、今朝朝食後に心肺停止となった。救急蘇生術はしないことになっていたが、発見時すでに体は冷たくなり始めていた。心臓発作(AMI)なのかもしれないし、口腔内から見て窒息ではないようだが、両側肺に誤嚥したのかもしれない。前回退院してすぐに再入院しており、、今回は退院困難だったが、あまりに急すぎてがっかりした。

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蜂窩織炎だった

2013年05月27日 | Weblog

 81歳男性が発熱・腰痛で入院している。腰痛は変形腰椎症・腰椎椎間板ヘルニアで、化膿性脊椎炎ではなかった。発熱は画像上、肺炎のためかと思われたが、呼吸器症状はなかった。入院時に両下肢の浮腫があり、心不全というよりも貧血・低蛋白血症のためと判断された。浮腫はあるが、発赤・熱感はないと思っていた。血液培養でStreptococcus dysagalactiaeが検出されて、肺炎の菌としては考えにくく、蜂窩織炎で出る菌という話を病棟の看護師さんいすると、入院時には右下腿と大腿部内側に発赤・熱感がありましたよと言われた。あれ、そうでしたか。すでに解熱して下肢の所見は消失していた。

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急性心不全

2013年05月26日 | Weblog

 昨夜は当直だった。午前4時に呼吸困難の74歳女性の救急搬入があった。あわただしく診たので、詳細な病歴をきくことはできなかった。グループホームに入所しているので認知症があると思われる。特に通院治療はしていないという。下肢の浮腫があった。発熱は冷や汗が出ていて正確ではないが、発熱はなかった。肺や全体に喘鳴を聴取する。一目急性心不全だった。救急隊が酸素吸入をリザーバー付きマスクで10L/分投与して酸素飽和度が92%だった。心電図は明らかな虚血性変化を認めず、心房細動などの不整脈もなく心拍数90-100/分の洞調律だった。血圧が搬入時に180/90mmHgくらいで、その後210mmHgまで上がった。高血圧による急性心不全だろうか。

 胸部X線で両側肺うっ血と心臓拡大があるが、胸水貯留ははっきりしなかった(胸部CTを撮ればおそらく軽度にはある)。循環器科がやるミオコールスプレーを2パフ行った。静脈ラインからラシックス20mgとペルジピン2mgを静注した。当院は土日は循環器科医ひとり体制なので、かかりつけ以外の急性心筋梗塞や急性心不全は搬送になっている。さっそく心臓血管センターのある病院に連絡して、受け入れオーケーだった。。搬送してきた救急隊に待ってもらっていたので、そのまま同じ救急車で向かってもらった。

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急性腎盂腎炎で入院

2013年05月25日 | Weblog

 一人暮らしの81歳女性が昨夜発熱・体動困難で救急外来を受診した。昨日はデイサービスに行く日だった。いつもは自宅前で施設の送迎車をまっているのに、その日はいなかったそうだ。施設職員が自宅に入ってみると、倒れていたらしい。話はできたので、そのままデイサービスに連れて行った。施設で様子をみていたが、発熱・体動困難は変わらず、午後8時前に病院に連れてきた。

 当直の整形外科医から電話がきたのは午前0時前だった。内科で入院させたいという。肺炎はなく、頭部CTは異常ないという報告だった。白血球増加11000でCRPが30と炎症反応が上昇していた。血圧は問題なかった。尿路感染症が疑われるので、尿培養の提出と点滴・抗菌薬(セフトリアキソン)の投与を依頼した。

 朝病棟に電話すると、解熱して食事もとれるという。今日の点滴指示を出した。当直なので、午後早目の時間に病院に来た。尿所見はあまり混濁を認めなかった。胸腹部CTを見ると、右腎臓が左に比べて腫脹して、辺縁が毛羽立っている。腎周囲脂肪織にdirty fat signがある。右肋骨脊椎角に叩打痛があった。急性腎盂腎炎でよいと判断した。尿路閉塞をきたす病変はなかった。セフトリアキソンを継続することにした。

 内科クリニックに高血圧症などで通院しているが、今回血糖が高く、HbA1cが7.6%と糖尿病があった。ますはヒューマリンR (スライディンングスケール)で経過をみて、週明けからはDPPⅣ阻害剤で投与を開始することにした。

 それにしても、連れて行ってそのまま様子をみていた施設はどうするつもりだったのだろう。普通はすぐに病院に連れてくるものだが。

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Steptococcus dysagalactiae検出

2013年05月24日 | Weblog

 4日前から81歳男性が発熱で入院している。発熱の原因として両側胸水に近接して淡い陰影があり、肺炎が疑われたが、呼吸器症状はない。血液培養2セットを提出していたが、2セットからStreptococcus dysagalactiaeが検出された。といっても、手持ちの感染症の本に少し記載があるが、詳しくはわからない。蜂窩織炎から出るらしいが、指摘できなかった。経胸壁エコーでは疣贅はない。抗菌薬投与で解熱はしてきた。

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胃瘻造設、肥満の糖尿病患者さん

2013年05月23日 | Weblog

 多系統萎縮症の69歳男性に内視鏡的胃瘻造設術を行う。胃がかなり送気して拡張さえても心窩部から下にぐっと出てこないくて苦戦した。消化器科Drが剣状突起直下に穿刺して、なんとか造設した。

 外来に内科クリニックから、HbA1cが10%と糖尿病の血糖コントロールの悪い50歳台女性が紹介されてきた。SU剤2種、DPPⅣ阻害剤、メトホルミン、α-GIが処方されていた。標準体重よりも25Kg多い肥満があり、外見上も糖尿病でしょうという印象をもつ方だった。最近減量するため食事に気をつかって、4kgやせたという。家族の介護があり、入院はできない。インスリン注射を追加するとすれば、BOTからだが、せっかくがんばって減量しているので、内服で経過をみたい。メトホルミンが500mg/日なので、漸増して1000mg/日から1500mg/dlとすれば、ある程度は下げられるかもしれない。聞けば両親ともに糖尿病だったという。

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CMLの81歳男性

2013年05月22日 | Weblog

 昨日、3年前からがんセンターの血液内科に慢性骨髄性白血病(CML)で通院している81歳男性が、内科医院から肺炎疑いで紹介された。4日前から腰痛がひどく体動困難となり、前日から発熱もあった。内科医院から救急車で搬入されたが、話を聞くときちんと答えてくれて、認知症はなく、全身状態がそれほどは悪くないと思われた。

 10年前に当院外科で胃癌の手術(全摘)を受けていた。貧血があり、MCVが100ちょっとで、明らかな大球性ではない。血清鉄はいちじるしく低値だが、血清フェリチンは正常域だった(二次性?)。血清ビタミンB12も提出したが、外注なので結果はすぐに出ない。

 胸部X線・CTで両側に軽度に胸水貯留があり、やはり軽度だが心嚢液貯留もあった。腰から足まで浮腫があり、上腕にも軽度に浮腫がある。循環器科の心エコーで心機能は悪くないので、貧血と低蛋白血症の影響が大きいという判断だった。肺野に浸潤影としてもよい陰影があった。尿路感染症や胆道感染症は否定的だった。炎症反応の上昇があり、発熱もあり、まずは肺炎の疑いとした。利尿剤と抗菌薬投与で経過をみることにした。腰椎は変形性の変化が目立つが、化膿性は否定的だった。左腸骨動脈に動脈瘤があるが、その部位の症状はなかった。

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胃瘻にしましょう

2013年05月21日 | Weblog

 誤嚥性肺炎で入院した69歳男性は多系統萎縮症で大学病院に通院していた。入院した時の状態をみると、ほとんど寝たきり状態で、よくこれで通院していたものだと思う。経口摂取もうまくできず、ソフト食(ムース状)を食べるのも難かしい。うまくベットを微妙な角度にしないと飲み込めない。

 経口摂取で退院は不可能と判断した。内視鏡的胃瘻造設術を奥さんに勧めた。大学病院でも胃瘻を勧められていたそうだ。通院も困難になって地元の当院の神経内科に紹介されることになっていたが、その前に肺炎で入院した。経口摂取も併用でできるとは説明したが、実際は味を楽しむ程度だろう。外来診療の都合もあり、明後日に予定した。

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