僕らは三人で、柔らかいボールを投げ、バットを振り、ボールを受けた。
そのボールは、打ってもあまり遠くへは飛ばなかったし、打たれたらピッチャーが拾いに行った。
ピッチャーはスリーアウトを取ったら、バッターになり、バッターはキャッチャーに、キャッチャーはピッチャーに交代した。
それぞれが、ひいきチームの江夏や掛布になり、斎藤や原になり、北別府や山本になった。
零細企業の昼休み、僕らはそんな風に若い日々を過ごしていた。
それは、ある日、突然やってきた。
掛布の僕は、斎藤の投げるどんな球も、続けさまに場外ホームラン。
さすがの斎藤も、「こりゃあたまらん、リリーフ頼む!」と降板。
代わった北別府も連続で被弾し続けた。
そのまま昼休みが終わった。
どんな球でも勝手にホームランになった。
そんな感じだった。
いわゆる、ゾーンに入った状態。
または神がかり。
こんなことは二度と訪れなかった。
ボーリングなど、数回しかやったことがなかった。
対して好きでもなかった。
点数は100を少し超える程度。
会社の親睦会の行事でボーリング大会があった。
その時のことだ。
僕はレーンに向かって、どこを狙ってということもなくボールを投げた。
ストライクが取れた。
不思議な感覚だった。
どこに投げても勝手にストライクになる気がした。
スコアは235だった。
これは結構イケテル数字らしい。。200を超えtる人は他に一人いただけだ。
これもまた、神がかり。
こんなことは二度となかった。
非科学的なことはほとんど信じないが、神が下りてきたとしか言いようがない。
人生で、こんなことは滅多にない。神は気まぐれに下りてくるのだろうか。
もっと頻繁に、もっと大事な時に降りてきてくれればいいのに。
もっとも山では、僕が行けば雲のカーテンが開いて姿を見せてくれたり、晴れてくれたり、下山し終わったとたんに雨になったり、山の僕には、神はいつも優しい。
欲張ってはいけない。謙虚な人になろう。
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今朝、化粧直しの雪。
雪に足跡を付けて、猫がやって来た。
何故か庭でまったりしていた。
そろそろ恒例の味噌つくりの準備。
長野市の西側の山地で採れる大豆は西山大豆と言って質がいい。
その豆の買い出しに信州新町の道の駅へ。
品物の売り場は改装中で、仮店舗での営業だったが、大豆5キロゲット。
三千円也。
ここはそば信という蕎麦屋があり、おやきも売っている。
冬季限定、おとうじ蕎麦。
本当はおとうじ駕籠に蕎麦を入れてつゆに浸すのが正式。
フキみそのおやき。
仕入れた大豆はひとりむすめ。
ちょっと青臭くも華やかな名前が付いている。
美味しい豆だ。
味噌の寒仕込みは、カビさせない為。2月中に仕込みたい。
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わが村のコロナ新規感染者1人。