そろそろ

路上音楽情報紙『ダダ』編集発行人・青柳文信のブログ

のえのお母さんからきた手紙。来年2月まで「のえルーム」オープン!!

2009-07-22 22:16:52 | 路上ライブ


 去年の10月に亡くなったのえのお母さんから
手紙が届いた。のえは、路上音楽の本にも登場して
もらった女性ミュージシャン。路上音楽のブームを第
1次、第2次ととらえる事があるけれど、いわゆる「ゆ
ずブーム」と言われる第2次ブームの10年前にあっ
た第1次ブームの頃から道端で演奏をしていた。

 現在、彼女のお母さんは、2010年2月までを期限
として、大阪の西成区でのえのゆかりのある物を展
示する「のえルーム」というものを開いているという。
詳しくは、「うたうたい のえ」のブログで情報を仕入
れて欲しい。

 のえが歌っていた新宿。あれからもう20年が経とう
としている。確かに、女性ミュージシャンの数は増えた。
しかし、のえ以降、心を動かされた歌い手は数える程
しかいない。この前などは、人垣をつくって歌っている
のに、わざわざ撮影禁止のプラカードを用意して歌って
いる人もいた。何がしたいの? 「道で歌うようなやつ
は」とよい意味でも、悪い意味でも言う事ができた時代
が懐かしい。数が増えても音楽の質が高まらなければ、
何の意味もないのだ。
 
  こんな事を言ったら、のえは何て言うかな? しゃあ
ないな。気にしても何もならん。ほっとくしかないで、とか
言うかな。それとも・・・。

      路上音楽情報紙「ダダ」編集発行人・青柳文信
              http://pub.ne.jp/solo_solo/

追記・お母さん達は、のえの一周忌に向けて、何か試みよ
うとしているらしい。色々なあり方があっていい。

 ただ、私が思うのは、あの人は「歌の人」だったという事。
山崎ハコさんのライブを見に行って、本人から「あんた、絶
対、歌うたいやろ」と言われて喜んでいた。シオンと会った
時は、「あんた、絶対、ルックスじゃなく、声で売るタイプだ
な」と言われたって。世間一般に大騒ぎしなくても、自分の
歌が地味でも着実に、広がる事をのえは、喜ぶんじゃない
かと思う。今、のえが残された私達を見て喜ぶのは、ゆか
りのミュージシャンが、のえのつくった歌を歌う事じゃないか
な。「ぺったんが、あたしの歌、あんな風に歌ったの」とか、
「ミナミさんは、あたしの歌が気にいっていてくれたんか」と
か、身を乗り出して興味を示すと思う。

 そして、着実にのえの歌を世間様に広げるというのであれ
ば、それを音源(あるいは、映像作品)にできたら最高だと
思うな。