ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
 06‐4963‐3098 
 樋口誠

ゴールは見えない :アリス

2019年03月22日 02時44分42秒 | ちょっと休憩
マラソンランナーの君原健二さんのイメージで作られた唄と聞いたことがあります。

東京、メキシコ、ミュンヘンと3つのオリンピックに出場して、メキシコでは銀メダル。

それより東京の時に一緒に走った円谷選手が「日の丸を背負う重圧」で自死を選んだ中での銀メダル、と言ったほうが良いのかもしれません。

常に首を左右に振りながらの苦しげな走り方は子供心にも焼き付いています。

君原さんは現役引退後もフルマラソンを走り続け、2016年には75歳で4時間台で完走しているようです。

まさに生涯現役。


そんな中、昨日はイチロー選手が現役を引退。

心中は本人以外は知る由もないのですが、私の中では君原さんが何故か浮かんできました。

50歳まで現役と言っていたイチローさん。

マラソンではなくチーム競技の野球ですから事情は違うのですが「続けること」「ずっと一線でいること」は君原さんもイチローさんも・・・・

まずは過酷なMLBでの選手生活にお疲れ様です、と言いたいと思います。
ゴールは見えない / アリス


実はイチローさんとは知人の店で話したことがありまして、と言っても向うは覚えていない程度ですが「良い印象」しかありません。


しかし、こういうニュースの時に大事なことは本人への賞賛や慰労は勿論ですが・・・


自身ならどうしただろう?

家族ならどんな言葉をかけただろう?

自身の区切りはどうつけよう?

と、置き換えてみることも大事かなと思ったりします。


私などは努力も成果もありません。

ですので、おこがましいこと甚だしいのですが、何度かの転機の中で「ああすれば良かった」「こうすれば違った」ということは沢山あるのです。


この「ゴールは見えない」の唄は時折、自転車を漕ぎながら口ずさんでいます。

ちなみに店=そむりえ亭移転したばかり。

当分はやめられませんね。

皆さんと一緒に走りたいと思います。


            樋口誠

ミクロクリマ

2019年03月21日 01時28分44秒 | ワインの事
ワインを勉強してる人なら一度は触れたはずの言葉「ミクロクリマ」

微小気候」などと訳すようです。

同じ地方でも村や畑単位で葡萄の成熟や特徴に差が出る一因がミクロクリマにある、と言われています。

今の日本で言うと桜の開花予報が南北の差を飛び越えて、例えば近畿の中でも、或いは大阪市中央区の中でも違うのもそのせいだと思われます。

葡萄酒や桜に限らない植物は勿論、人の生活もミクロクリマに左右されてますもんね。

北向の部屋と南向きの部屋ではエアコンの使い方も違いますし、

洗濯物の干し方も乾きかたも大きな違いです。

昨年の台風の時のビル風の向きなどもミクロクリマと言って忌んだろうと思います。

小さな公園の中でも民家の影が少しかかる程度でも花の咲き具合が違ったり・・・


こういうことを観察していると様々な気付きがあるんですが、ま、大抵は流しているもの。

ちなみに大阪の桜前線は最初に予報が出た頃から随分遅れてきています。

色々と面白いものです。


樋口誠

弘法筆を選ばず

2019年03月20日 00時10分25秒 | サービス
弘法大師=空海さんほどになれば、どんな筆を使っても・・・

私はまだまだですので、道具も色々選びます。

グラスはその代表的なものです。

或いはティルブション=ワインオープナーも然り、その他のワインに関わる道具も使います。

とはいえ飲食業を40年以上もやっていますと「アレが無ければ、ソレでいいかも」とか「〇〇は使い勝手はいいけど△△はスピードが上がる」などの使い分けも出来るようになっています。

また他の道具についても過去の歴史の中で「複数の方法」を経験していますから「どうにかなるんちゃう」と思っています。


さすがにグラスで感じる味わいの差までは経験があっても難しいだろうと感じています。


問題はワインです。

ワインの味わいを私の力で変えることはできませんが、しかし「どんなワインでも美味しく飲んでいただける」という意味での「弘法筆を選ばず」になりたいなと思っています。

凄いマリアージュは勿論頑張りますが、その前に「塁を進めるバントのような」ワイン、「球速は速くないが、前の球スのローボールで、次の球を速く見せるような」ワイン。

それらで試合を組み立てるのが大切だと思っています。

「チーム監督」的な。

そういうソムリエ像かなあ、目指すのは・・・・・。



              樋口誠

あと1週間で・・・

2019年03月19日 03時23分42秒 | ちょっと休憩
大阪でも桜が開花予定です。

「開花」の基準は一本の「標本木」に5、6輪の花が確認できるということです。

ということは、その前日には一輪位は咲いているのかもしれません。

私の場合、今日の休みの後は24日が次の休みですので、買い物ついでに近所の公園を確認がてら歩いてみたいと思います。

一輪見つけられれば嬉しいなあ。

で、更に1週間後の4月2日が現時点での満開予想です。

残念ながら、満開の前の31日の休みは東京で行事です。

ゆっくり眺める暇はないのかもしれません。

儚い桜ですが、儚さ故にチャンスを見つけて目におさめておきたいと思います。


中には「桜よりは〇〇の花・・・・」という声もありますが、そんなこと言わずに愛でていただきたいなあ・・・



ところで私は花粉症ではありません。

15年ほど前までの10年程度の間はそうでしたが、突然に症状が無くなり=治っていたんです。

なのに今月の上旬に数日の間、鼻水が止まらず困っていました。

「すわ花粉症再来か?」

しかし、今日などは全く問題なく「ただの鼻炎だったんだな」と胸をなでおろしています。


さて今日はお休み。

いつもお願いしていますが、今日のうちに予約の問い合わせをしたいというお客様はFBメッセンジャーが便利です。
同時にPCでのメールは深夜までに一度は確認いたします。=少し遅れるということです。

今のところ、今月中はまだ満席の日はありません。(24日と31日が休みです)

また既報の様に

  3月23日:「あまから手帖」4月号の発売日。少しですが載っています。
      是非、お求めください。

  4月2日:ドイツの「フランケラー社ワインメーカーズディナー」です。まだ若干の空きがあります。
      素晴らしいワイン達ですので、是非エントリーをお願いします。


では年度末の最終コーナーをお楽しみください。


           樋口誠

介護の記録

2019年03月18日 02時45分51秒 | 日記
4年前に父が他界してから母は認知の症状が出てきます。

弟の家にいましたから一部始終を見ていなかったのですが、その時点で弟が介護認定を申請し「要支援1」

簡単にいうと「まだ介護はほとんど要らない」位の認定度です。

しかし、いよいよ弟も困って長男である私に相談してきます。

私が弟宅に見に行くと部屋や冷蔵庫の散かり具合が異常な感じ。

片付けるのが得意だった母とは思えませんでした。

で、引き取る決心をするのです。

早くもっと上の介護認定が欲しかったのですが、少し(半年)我慢をしたほうが認定調査員の方に訴求する要素が増えるのではないか?と・・・


要支援1ではヘルパーさんが週に一時間を一回、デイサービスでリハビリ(運動など)に週一回。

それ以外の時に仕事に出掛けるというのはかなり不安でした。

母には自覚はあるはずもなく「晩ご飯、作っとこうか?」等といいますが、火を点けっぱなし、調味料の間違いや入れ忘ればかりです。

うちのガス台はありがたい事に自然鎮火するタイプでしたので事なきを得ました。(これからという方は買い替えをお勧めします)

ですから9割がたは昼も夜も私が作ったり、作り置いたり、です。


それ以上に怖かったのが徘徊。

マンション内外合わせて計3度やらかしています。

或いはベランダに出て戻れなくなったり(寒い冬にです)、ドアの内鍵(チェーン)を掛けて私が入れなくなったり(涙)

そして「破壊」

例えばコンセントをハサミで切ったり(ハサミが焦げていました)、蛍光灯を杖で壊したり(カバーが天井から床に落下)

私としては店に行かねばなりませんから、目をつぶって「今日は無事であってくれ」と祈るばかり。


で、半年後に「要介護3」まで認定度が上がります。

この段階でデイサービスはそのままにヘルパーさんの回数と時間が上がります。

「毎日」「一時間を2回」(それを分解も出来ます)

私の出掛けて1時間後からの1時間、晩御飯時の1時間(概ね19時半まで)

そうなると私の心配もかなり軽減されます。

ただ、どなたもそうらしいのですが「調査員が来るとシャキッとする」ものです。

私の場合「徘徊の記録」や「破壊された物品」を取り置いていましたので役に立ちました。

いや、まだまだあるのですが・・・・

これから、そういう状況に「なるかも」「なりそう」という方には、介護認定の段取りなどは考えておかれることをお勧めします。

私は半年ずらしましたが、実際のところ何度でも申請できます。

自身の仕事や家族環境を考慮して進んでください。


あと「バリアフリー」などといいますが必ずしも「平坦が安全」とは限らないようです。

母曰く、家の畳やフローリングは怖く、靴を履いて外を歩くのは楽、だそうです。

また段差があるほうが「頭を使う」「足を上げる」「注意志ながら行動する」に繋がって良いという意見もありますね。

まだまだ書き足りませんが、また次回に・・・


              樋口誠

葡萄品種の罠

2019年03月17日 02時12分18秒 | ワインの事
ワインを知るには「産地名」か「品種」と古くから言われています。

例えば「北のワインは酸が多く、南のワインは酸が少ない」とか「南のほうが色づきがよい」などと言われます。

それは決して間違いではありません。

品種も同様に確かに特性はあるものです。


ですから「典型的な産地」の「典型的な主要品種」を知ることでワインショップなどでの買い物の基準になるのでしょう。


しかし、そこで危険なのは「この品種はこうであるべきだ」という思い込みです。

産地や醸造法が違うと「ワインの顔も変る」というのです。


ドイツのワインを昔に飲んでリースリングを憶えた人とオーストラリアのリースリングで憶えた人では香りの印象は全く違います。

南仏のローヌのワインの中間価格のワインでグルナッシュやシラー、ムールヴェドル(いわゆるGSMなどと言われる品種群)を憶えた人の中には「甘い樽の香り」は少なく、オーストラリアなどニューワールドで憶えた人にはあり・・・

品種によっては産地差が少ないものもありますが、概ね印象は違います。

更に言うとブレンドされたワインは「ある品種」の比率が多いからといって必ずしもその品種個性が強く現れるわけでもありません。

「畑はAという品種が多いが、Bという品種が秀逸な年」とか「Cという品種は自社畑でDという品種は買ってきた葡萄」など条件など千差万別なんですね。

ですから生産者に「セパージュ(品種)の比率を教えて」などと知ったかぶりで聞くのは、あまり意味があることではないとも言えます。


いえいえ、それでも同業の若い人は品種も産地も勉強しなければいけないことに変わりはないと思います。


で、結果として「お客様にはコレが良いですね」「その料理にはアレでお勧めです」と使えれば、ということに尽きます。


今月はフランス中心ですが、その差の面白いラインアップ。

お試しいただければと思います。


             樋口誠

告知2点

2019年03月16日 02時19分11秒 | ニュース
先ほどベルギーのアントワープでソムリエの世界大会が終わりました。

21時半頃からはカウンターにPCを出し、同時中継をお客様と見ておりました。

日本勢は最終決戦には残れませんでしたが「そこにいる」だけで凄い事。

お疲れ様でした。


さて2点の告知があります。

3月23日発売予定の「あまから手帖」に久しぶりに載ります

  いわゆる新店や移転を紹介するページです。小さな記事ですが保存版としてお買い求めいただければと思います。

  私としてはネットが苦手な「年配のお客様」で元々「そむりえ亭のお客様」の目に触れて貰えればと思います。

  お近くに思い当たる方があれば見せてあげてください。

  3月2日は書店にGOですよ‼

2:先日からご案内していますドイツはバーデンの「フランツケラー社 ワインメーカーズディナー」
  まだ少々お席があります。

  著しい新化を遂げているドイツのシュペートブルグンダー=ピノノワール(フラッグシップの「アイヒベルグ」(上代9,500円)畑のものも出ます。

  あるいはグラウブルグンダー=ピノグリの上級のものはワクワクします。

  是非、万象お繰り合わせの上、ご参加いただければと思います。

告知は2点ですが、それ以外の日もまだ満席の日はありませんので宜しくお願いいたします。


            樋口誠


8秒

2019年03月15日 02時36分37秒 | ちょっと休憩
いや「8秒」なんて思わせぶりな書き方でなくて良かったんですが・・・

一昨日から昨日までF「Bやインスタが世界規模で不調」というニュースがありました。

私も昨日のブログを書くのに困難な状態でした。

IT器具に頼っていますので、そういう時はお手上げですね。


しかし、それは昼前には落ち着いていたようですが、私には次の問題が持ち上がりました。

起きてスマホで時間を確認しようと触ったところ画面が真っ暗。

更には充電コードを抜いてもランプは点いたまま。

電源ボタンを何度も長押ししても、揺すっても、少し乱暴にしても「ON」になりません。

昔と違ってスマホ筐体のカバーを外すのも難しくなっています。

「ど~しよう?」


「う~~ん、DoCoMoに持っていったら【1週間かかります】とか言われるのかな・・」「その間、PCしか発信手段はないなあ」などと思っていたんです。

私は過去スマホが故障したことが一度もないんです。

液晶が割れたことも皆無。

こういう時は心がキュ~ンと痛くなりますね。


でも、諦めきれませんでしたのでPCで症状を検索したところ「電源ボタンを【8秒】長押ししてみてください】と書いてくれているページを発見。

先程まで私がしていた「長押し」はせいぜい3秒。

まさか、と思いましたが、ゆっくり8秒数えながら電源ボタンを押していると・・・

見事に立ち上がりました。

まったく「いつものよう」に戻ったんですね。

たかがスマホ、ですが【8秒長押し】は皆さんも覚えておいて損はないと思います。

「そんなことも知らんかったんか?」と言われる方もいらっしゃるんやろなあ・・・・・


機械に弱い私ですので理由は判りません。

この時代は便利なツールで苦しみもしますし、上手に使えば楽に解決、ということもあるんです。

どうぞ、皆様も慌てずに解決策を探してみてくださいまし。


                樋口誠



賄い

2019年03月14日 01時45分47秒 | 日記
キッチンが二人体制になってからに賄い。

以前にも書きましたが「素敵やん‼」

昨晩の仕事終わりの賄いはクリームシチューでして、その皿のサイドに添えられていたのが

コレ

可愛らしいロールパンです。

六岡くんが「多分」可愛い娘さん(3か月)の事を思い浮かべ焼いたに決まっています。

味もデザインも最高。

毎日2度の賄いで飽きることが無いんです。

ちょっと前にはピロシキやカレーパン。(坂本君作)

或いは広島風お好み焼き。(六岡君作)


一年三か月前は坂本君一人で皆の賄いをお客様用の仕込みの傍ら造っていたのですから頭が上がりませんが、二人体制以降は更に頭が下がりっぱなし。

と言いながら「今日は何だろう?」と既に楽しみです。

言っときますが、お客様には出ませんよ(笑)


           
          樋口誠

グラスワインだからこそ・・・というワイン

2019年03月13日 03時14分52秒 | ワインの事
ワイン=例えば何十年と熟成した赤ワイン以外のもの=は抜栓後の時を経て数日は味わいが向上したりします。

私の場合、料理によっては「開けたてのほうが良い」とする場合も無きにしも非ず、ですが多くの場合は事前にエアレーション(デキャンタ)を行います。

しかし、実際のところ一度のデキャンタで完璧に開くわけではありませんし、またデキャンタ以降すぐに味わいが下降することもありません。

いや、中にはそうはいかないものがありますが、それはプロとしてテイスティングの時点で見極めています。


そんな中でも「ゆっくり、ゆっくり販売したい」と思わせるワインも当然あります。

そむりえ亭は一本を6杯で注ぎきりますが、それは一日で売り切れてしまうより2日も3日もかけてゆっくり消費したいのです。

そういうワインもあるんですね。


今月は、というより今月「も」そういうワインは開いています。

私からドンドン薦めることはありませんが、「へえ、そんなん一度飲ませてえな」という方はお申し出ください。

合わせる料理と共に提供したいと思います。

(ちなみに今月のは南仏はローヌ地方のシャトー ド ボーカステルの白赤です)


さて今日は一組のみの予約です。

ご連絡をお待ちしています。


          樋口誠