ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

この2年のワインメーカーズディナー

2019年07月12日 02時06分17秒 | ちょっと休憩
そむりえ亭では条件が合えば輸入元様からのオファーでワインメーカーズディナーを開催しています。

その条件というのは・・・

1:開催日まで約1ヶ月の余裕があること

2:開催日に他の予約がないこと

3:特定の葡萄に偏り過ぎない事(同業者の勉強会ではありませんので、食事としてバリエーションを出したい、という意味です)

4:基本5アイテム、条件が合えば6アイテム

5:ワインメーカーと通訳の食事は店でお出しする代わりにワインを一本ずつ協賛。

6:料理は全てお任せいただく

7:メーカー側からは基本的に「醸造家」か「オーナー」

  セールスマネージャーという提示が結構ありますが、「核心に触れることができない」人が目立ちますので遠慮願います。

8:集客は20名。

9:1ヶ月の余裕がない場合は少人数なら、或いは輸入元さんで集客頂けるならお受けします。


ざっとそういう条件です。

あ、国や地域は問いません。

何故、ワインメーカーズディナーをお受けするかと言えば、ワインメーカーが臨席し通訳を介しながらも現地の言葉が「外国感」を醸し出して「非日常」を楽しんでいただけると思いますし、ワインメーカーにも「あなたが輸出している国の人の「感触」を持って帰って欲しい」と思うのです。

そしてお客様には「こういうワインには、こういう飲み方や料理は如何?」という提案が出来るようにしなければ、そむりえ亭らしさがありません。

ですので私がワインメーカーの話を遮ってまで説明させていただきます。



っていうような会。


少ない年は3回から4回程度ですが、この2年はほぼ毎月でした。

困ったことに同じタイプのワインを造っている作り手が続いたりしました。

例えばこの5回は北の産地の酸の効いたワインが目立ち、白はリースリング、赤はピノノワールが多かったんですね。

参加者の6割位はリピーターですから料理がかぶらないようにと、坂本君が大変でした。

それも面白いと言えば面白いのですが・・・・


と言っていると、夏を迎えまして北半球のワイナリーは多忙な時期になります。

ワインメーカーズディナーも一休みでしょうか?

輸入元の皆様には遠慮なくオファー頂きますようにお願いいたします。


              樋口誠

7月中旬以降のスケジュール

2019年07月11日 00時31分36秒 | スケジュール
そろそろ世間でいう「夏休み」の季節です。

お父さん、お母さん、ご苦労様です。

さて、7月の中旬以降のスケジュールなどをお伝えします。

15日(月)(海の日):お休みを頂きます。16日(火):東京での会議の為、19時からの営業とさせていただきます。

20日(土):早い時間は満席のご予約を頂戴しています。

21日(日):お休みを頂戴します。

27日(土):貸切りのご予約を頂戴しています。
      一般営業はせずに閉店させていただきます。


29日(月):お休みを頂戴します。


というわけです。

どうぞお出掛けのご参考になさってくださいまし。


            樋口誠

Hugel

2019年07月10日 02時09分57秒 | ワインの事
私がソムリエ職を本格的に始めた1987年7月。
丁度32年です。

当時、前任者の造ったワインリストに常備されていた数種の中の一つがHugel社のリースリングとゲヴルツトラミネール。
もう32年の付き合いです。

当時から12代目のエティエンヌ ヒューゲル氏が日本にプロモーションに来ており、同い年の私は喜んで相手をしておりました。

昨日のワインメーカーズディナーは、そのHugelのワインですから、ある意味「最も長く付き合ったワイン」として間違いが許されません。

で、その担当で来日したのがエティエンヌの息子ジャンフレデリック君。


お父さんのエティエンヌは4年前にこの世から旅立っています。

その当時は「同い年でまだまだ若いのに」とショックでした。

何度か親子二代の他のワインメーカーのお世話をしていますが、昨日は感慨深かったのは言うまでもありません。


使ったワインは6種でうち3種はバックヴィンテージのもの。

有り難く扱わせて頂きました。


ここのワインはこれまでに散々使いましたし、今でも毎春にたっぷり使いますが「老舗の安心感」と「新世代の精神」に感服しています。

次の春頃にも沢山使う予定です。

様々な階層の色々なタイプのワイン達をご紹介(勿論、料理に合わせて、です)いたしますので楽しみにお待ちください。


さて、今日10日はお休みです。
今日中のご予約問い合わせは、このFBメッセンジャーにて承ります。

どうぞ宜しくお願いいたします。


樋口誠

映画

2019年07月09日 01時56分33秒 | ちょっと休憩
多分、渥美清さんが亡くなって「フーテンの寅さんー男はつらいよ」を観なくなってから映画は見ていません。

しかし、知人の勧めもあり下記の映画を観てきました。

内容はもとより松阪桃李さんやシム・ウンギョンさん、そして決して派手とは言えない出演者陣の「じっと魅入ってしまう」演技には脱帽でした。

単純に観に行かれて、帰り道に考える・・・

そんな感じの映画です。

『新聞記者』予告篇


今年の年末には「男はつらいよ」の50周年記念版が放映されるようですので、また映画館に足を運びたくなりました。

たまには映画も観ないとダメですね。


あ、今日はワインメーカーズディナーの為、貸し切りです。
一般営業はぜずに閉店となります。ご容赦くださいまし。


           樋口誠

方言

2019年07月08日 02時17分38秒 | ちょっと休憩
そむりえ亭に勤めた人(短期除く)の出身地は・・・

北から福島県×1名

   愛知県×2名

   大阪府×2名

   兵庫県×1名

   島根県×1名

   岡山県×1名

   広島県×2名

   福岡県×1名

   熊本県×2名

結構散らばっています。

それぞれに方言=お国言葉があるわけでして、私はそれを楽しみにしています。

ですが、人によっては恥ずかしいらしく標準語を話そうとする者もいました。

勿体ないな、とずっと感じていまして「方言をなくさないようにしてほしいな」と思い続けています。


と言いながら大阪人は「これ見よがし」な言葉遣いがあることは地元ながら感じています。

相手に通じてこその「言語」ですので、他の言語圏の方を目の前にした時は気を付けないといけませんね。

しかし、言葉には「風情」とか「なるほどな意味」もありますので、どうにか「方言が失せない」ことを願います。

先日知人(まあまあ若い人)が「【せんど】の判らん人が多い」とSNSで嘆いていまして、私(大阪出身)も竹中さん(兵庫出身)も普通に使っていますので「大丈夫、使ってるから安心して」と伝えました。

が、皆さんは如何でしょうか?

ちなみに「せんど」は「何度も」とか「いつも」とかいう意味でして「せんど言われてるのに、また宿題忘れたんか?」とか「ごはん食べる前は手ぇ洗えて、せんど言うてるやろ」ってな使い方をします。

他の地方で別の意味で使われることもありますが、それが良いんです。

「ああ、文化は多様やなあ」と感じられるわけですから・・・

ま、東京や大阪は他の府県からの流入が多いのですから「純粋に保つ」というのが難しいんだろうな、とは理解しています。

そういえば亡くなった母は東京出身で戦後終戦で成人してから大阪に来ましたが9割東京弁、1割は大阪弁混じり。

私はそれに影響を受けた大阪弁(泉州弁)ですね。



ほな、さいなら・・・(笑)


         樋口誠



グラスと温度などなど・・・

2019年07月07日 03時41分13秒 | サービス
グラスの選択はそれぞれ意味があります。

口に流れ込む角度、距離、幅etc

また温度の維持、上昇

香りを広げる、距離による差

ステム(足)を持ち上げる角度と顔の角度なども考察に入れたいものです。

しかし、いちいち考えるのは面倒ですよねえ。


私はソムリエとして意識はしていますが、同じワインをお家で召し上がっていただくときに「なんか違うなあ」という場合、グラスの選択とそれによる温度の差が意外に大きな要因になっているように思います。

冷やすべきものを液面の広いグラスに入れますと温くなりやすいですし、温度を少し上げたほうがいいワインを冷蔵庫などから出してきたときには逆に広い液面の方がよい、というわけです。

またソーヴィニヨンブランやゲヴルツトラミネールのようなアロマティックな白ワインは小さなグラスでも香りを発散しますが大きなグラスですと「あれ、香りが遠いぞ」という事が起こります。

ほんの少しの注意でワインが美味しくなるのですから知って損はないということです。


そういう私も日常用にお安いワインはコップで呑む場合もあります。

つまり「それなりのお値段のワインは価格に合う価値をグラスと温度で引き出す」ということです。


「そんなん言われても判らへん」という方は店で使い方を観察してみてください。

もし最初に声がけいただければ「グラスの違いでどう変わる」というのを体感いただけるようにアレンジします。

ご遠慮なくお声がけください。


          樋口誠

モナストレル:続き

2019年07月06日 02時00分30秒 | ワインの事
昨日のお客様。

「友達に〇〇というワインを勧められた」とメモを見せられました。

その方は私のブログを見ておられない方でして、当然昨日の記事も見ておられないということになります。

「〇〇というワイン」は正に昨日の「スペインのフミリア地域」の「モナストレル種」のワインでした。

不思議ですねえ、と思うとともに「やっぱりジワジワ浸透してきてるな」という喜び。

楽しいものです。


さて、この種を使ったワインは「暑い地域」で「雨の量が少ない」フミリアで出来ますので凝縮感があって色素も濃いものが出来ます。

しかもタンニンは豊富ですが円やか。

他の品種とのブレンドなどにも向いていると思います。

最近では「薄めで」「軽やか」「冷涼」なワインに流行が向いているようですが、私などの様に料理の調味料としてワインを考えるものにとっては大事な要素を持った品種と言えます。

この地域ではモナストレルの他、プティヴェルド種も良い仕事をしていまして、昨日も書いたように2004年のスペイン皇太子の結婚式にも採用されています。
スペインの本流のテンプラニーヨ種のリオハ地方やリベラデルデュエロ地方のワインを差し置いて、です。

モナストレルもプティヴェルドも双方ともに「濃いワイン」です。

いずれも「スターティングメンバー」でなかった品種ですが、この20年くらいで陽の目を見る機会を得ていますね。



言っときますが私は特定のワインや品種を推すことをよしとするすることはありません。

しかし、昨今の「流行」ではワインも可哀そうだなと・・・・

ちなみに今のそむりえ亭のメニューなら例えば「鮑の肝とモロヘイヤのピュレで和えた雑穀米のリゾット風」などに合わせたいなと思います。

機会があれば試してくださいまし。


                    樋口誠

モナストレル

2019年07月05日 02時34分54秒 | ワインの事
ヨーロッパの熱波の話を一昨日に書きました。

で、関連して2003年のスペイン訪問を思い出して書いたのですが・・・

スペイン大使館のミッションですから「この産地をもっと認知させたい」という思いが大使館にあったんだろうと思います。

訪問先の主なエリアはムルシア州のフミリアでした。

そこの主要品種がモナストレル。

フランスでムールヴェドル、オーストラリアではマタロと呼ばれることがあります。

多くの人にはフランスのローヌ南部での「ブレンド用」として知られているかもしれませんが、有名なシャトーヌフデュパプの生産者「シャトードボーカステル」でも主要品種として使われていますし、決してマイナーな品種として片づけられるものではないんです。

しかし現実にはあまり知られていません。

なにしろ乾燥に強く暑さに耐える葡萄なんです。

「今に合っている」と思うんですが・・・


私が行った翌年にスペイン皇太子の結婚式があり、日本の皇太子=今上天皇も出席されたことでニュースにもなっていましたが、その婚礼で使われたワインもフミリアのワイン。(その場で使われたのはプティヴェルド種のものでした・・・)

2004年から何年かの間に何度かモナストレル種を踏むむフミリアのワインを使ったものです。

あ、話題性ではなく「いいワインだ」と思ったからです。


あれから16年経ちましたが「少~しずつ存在を示してきたかな」と感じています。

オーストラリアでもシラーズ単体でなく「GSM」「SGM」と頭文字でムールヴェドル=モナストレルを示したワインが当り前になっていますし・・・

ということで「熱波」をきっかけにモナストレルのワインを「久しぶりに使おかな」と思いまして、数日中にお目見えしそうです。

「あの料理にいいなあ」「この料理にも行けそう」と楽しみになってきています。

お楽しみに‼


                  樋口誠

「残念な残念」と「良かった残念」

2019年07月04日 00時11分07秒 | ちょっと休憩
世の中、そういうことだらけです(笑)

昨日もそういう事がありました。

お天気です。

夕方のFBに「遅い時間はかなりの豪雨になるらしいので気を付けて」的なことを書きました。

ところが蓋を開けてみると、そうですねえ、22時を回った頃に出た予報では豪雨が消え去っています。

それで「残念」だったのは一時間に20㎜を超える豪雨予報。

市内に出てくるのも憚られる状況で、実際に予約以外の動きは「ぱたっ」と止まってしまいました。

逆に「どうやったら従業員が無事に帰れるか?」と心配していましたので「ああ、これで大丈夫」と思ったのが「良かった残念」

そむりえ亭は22時前の時点で「早く閉めて無事に帰ろう」と決めましたので、帰る時の天気を知って「複雑な残念」

このAIの時代でもまだまだ不正確な予報です。

仕方のない事と諦めましょう。

そういえば、そむりえ亭の不定休の取り方でも「休みと決めた日に問い合わせが殺到」という月もあれば、そうでない月もあるのですし・・・


梅雨から台風の時期は特にそういう「様々な残念」に「泣かされ」「ホッとして」の繰り返しですね。


とは言え、九州では大変な事態です。

目の前の事態で一喜一憂するのは少し横に置いて報道に耳を傾けたいと思います。


            樋口誠