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読書と旅行と柴犬のブログ
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ヤプログから引っ越してきました。

「父と暮らせば」生き残ることの本当の意味を考える

2006-09-01 00:17:33 | 邦画
「父と暮らせば」★★★☆wowowで鑑賞
宮沢りえ、原田芳雄、浅野忠信主演
黒木和雄監督、2004年

原爆で奇跡的に生き残った娘、
図書館で働いている。

彼女の前に寡黙な青年が現れるが、
好意を持ちながらも、その気持ちを押し殺して
いっそ彼の前から消えてしまおうと考える。

そんな時、何の前触れも無く
原爆で死んだはずの父が押し入れから
ごくフツーに現れる。
そして娘にその青年への恋心を
捨てるべきでは無いと言うのだ。

娘は自分だけが生き残ったことに
負い目を抱いて、出来ることなら
死んでしまいたいとさえ考えているが、
父はそんな考えをすること自体を叱るのだ。

「生き延びてしまい、申し訳ない」
「何で生かされたか考えてみろ、生きて
このまっこと悲惨な体験を次の人達に、真実を伝えるのが使命だ」

生きることに、良い、悪いなんてない。
そんなふうに考えざるをえない戦争の真実こそが
最も非難されること。

明快なただひとつのことを、
主演の二人の舞台劇のように簡潔に見せてくれて、
宮沢りえの透明な美しさが
悲惨な中にも陽だまりのような暖かさを感じさせてくれる。

何を感じ取るかは見る人次第、
残された宿題をそろそろ期限を決めて解決しなけらばならない。

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