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書籍「鉄の骨」白熱の談合ドラマで541ページが長く感じない

2010-05-03 00:09:30 | 読書の時間
「鉄の骨」★★★★
池井戸潤著、講談社、2009/10/07初版
541ページ、1890円



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「建設会社の新入社員を主人公に、
まさに鉄の骨を汲み上げて
ひとつの形を作っていく仕事の
これまでは必要悪とされてきた
談合について切り込んだ作品」



以前は日本人作家の作品は
芥川賞や直木賞受賞作品以外は
ほとんど読まなかったが
最近は話題の本は読むようにしている、
結構おもしろい作品にも巡り会える。



さてこの本、厚い本で
手に取った時まず思うのは
こんなに大作で面白くなかったら嫌だなぁと。

建設会社の談合、
最近はあまり聞かなくなったが
こういう世界はきっとあるだろうと
誰もが案じている、必要悪と。
そうやってうまく成り立つ世界も
どうしようもなく存在しているのだろうな。

そんな世界を業界の新人の目を通して描いた作品で、
厚い本だったが、5日程で読んだ、

テンポがよく、聞きなれない堅い言葉も
その前後の文章がうまいので
それほど気にならずに読み進めた。

赤字でもいいからこの仕事を取りたい、
社員の給料、重機のコスト、
会社は何も動かなくても
必要最低限のコストが発生し、
自転車操業に近い状態でも
とにかく仕事をとって、
こなしていかなくては潰れてしまう。

大きな会社になればなるほど、
固定費は増大し抱えた荷物も重い。

現在のようにコストばかりが注目され
安いことが「善」であるかのような風潮は危うい、

ある程度は余裕の利益を含めたあたりで
妥協する常識をもう一度持てるような世の中が
理想なのかもしれず、
そういうこと無しには
日本全体の回復も無いだろう。

この本は「そういう事ってあるだろうな」と、
日頃感じる公共事業の受注に関しての
裏取引や談合破りなど、
スリリングな瞬間が描かれ
特に主人公が新入社員ということで、
こちらとほぼ同じ目線で
巨大な組織のありようを見せてくれて
興味深かった。


これは完全にTVドラマ向きの作品。

★100点満点で75点

人にも勧めたい。

★2010年7月3日から始まる NHK 連続ドラマ 鉄の骨  ということらしいです。


soramove
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