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映画「プンサンケ」何も語らない“犬”の叫び

2012-08-25 13:59:30 | 韓国映画・アジア映画
「プンサンケ」★★★★
ユン・ゲサン、キム・ギュリ、キム・ジョンス出演

チョン・ジェホン監督、
121分、2012年8月18日公開
2011,韓国,太秦
(原題/原作:PHUNGSAN DOG/豊山犬 )






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「予告編が良かった、
どんな内容か詳しくは分からないが
見たいと思わせてくれた、
やはり予告編は大切なのだ、
北と南を分ける38度線を飛び越える
運び屋が主人公の映画、
ラストは想像がついたが
そろそろ違う結末があっても良いんじゃないかな」



見終えてからネットで
監督のインタビュー記事を見ると
「僕たちは隣国の人間は“赤い顔した鬼”
という教育を実際に受けていました。」
そんなふうに書いてあって
最近の融和政策にあっては
そこまで明らかな「敵」のようには
教育はされてないだろうが
やはり子供時代の教育って言うものの
大切さを実感した。



最近話題の「竹島」もしかり。
日本ではほとんど知らない小さな島が
今では日韓の絆を揺るがせている、
自分達日本人はほとんどこの島のことを
学んでいないが
韓国では幼稚園から歌にして
馴染んでいる、当然彼らは領土を疑わない。


さて相変わらずの南北分断にまつわる映画、
韓国映画を分析すれば
南北問題とヤクザと恋愛ものが
ほぼ全体の9割くらいをしめていそうなくらい
何度も何度も映画化されているが
今回の映画はその危険な38度線を
犬のように軽やかに飛び越え
北と南を結ぶ男の物語。


彼は何故こんなことを始めたのか
彼は北の人間なのか南なのか
彼自身が話すシーンは皆無なので
全く分からないが
その話さないことで
お互いの国の対立や
無意味な敵対する心をあぶり出している。

ソウルへ行った際に見た
南北境界線の建物からの風景は
水量のわずかな川を挟んで
大音響の音楽が流れ
人の住んでいなさそうな建物が
ポツンポツンとあって
同じ民族なのに
家族で分断されてしまっていたり
バカバカしいなぁと感じたが
当事者にしてみればもっと切実だろう。

主人公が惚れた脱北者が
「私を北へ戻して」というセリフがあるが
豊かで自由な南が必ずしも
全面的に「善」としても描いてないのは新鮮、
このあたりには脚本のキム・ギドクの
心情が色濃く出ていたように思えた。


映画は説明も少なく
ラストに向けて一気に走り抜ける
揺れれ動く心を描くには
物足りないところもあったが
かなり気にいった作品だった。

★100点満点で85点


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ユン・ゲサン出演作品
2011年 『豊山犬』
2010年 『もう少しだけ近くに』
2009年 『執行者』
2004年 『バレエ教習所』

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