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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

「オリヲン座からの招待状」時代は変わる、映画は変わるな

2007-11-19 00:29:30 | 邦画
「オリヲン座からの招待状」★★★★映画ファンにススメます
宮沢りえ、加瀬亮主演、宇崎竜童、樋口可南子 、原田芳雄 、田口トモロヲ 出演
三枝健起 監督、20077年、116分



オリヲン座という映画館が舞台

昭和30年代の映画黄金時代から、
TVの出現で映画人口が減少し、
現代に至るまで。

夫を亡くして映画館を引き継いだ主人公と
見習いから映写技師として
映画館で働く男

満員の映画館がTVの登場で
客の入りが悪くなり、
新しいフィルムを借りるお金にも
困るような時期を一緒に耐え、
2人は心を通わせる。

映写室の窓から見えるスクリーンと
たくさんの観客の頭、頭、頭、
オレは映写技師でもないけど
その様子を見ただけでなんだか泣けてくる。

普段は映画を好きな位置をキープして
その時間を楽しんでいるだけだけれど、
見せる側は大変だろう。

映画を途切れることなく上映することや
毎日毎日同じ映画を見続けること
どれも仕事だからということでは出来そうも無い、
好きじゃなければ出来ないけれど、
それだけでもないだろう。

「ニューシネマパラダイス」の日本版とも言えるけれど、
ここには生まれ育った土地を捨てて
久し振りに戻る郷愁よりも、
そこで確かに生きてきた人の生き様がある

自分の心を言葉にしない
不器用な主人公ふたりの様子が
愛すべき映画と同じ様に
良い時もあり、日影の日もあり
それでもまた新しい顔を見せてくれる、
なんだか明日を信じられるような気にさせてくれる。

これまでを振り切り
新しい何かを決意したような
校庭で自転車に乗る宮沢りえの表情が
スゴク良かった。

過去は大切にはしたい、
忘れたくもない、それでも生きている人間は
明日を見なければいけない、
その力と喜びに満ち溢れたシーン。

地味な映画だし、洗練されているとはいえないけれど、
とてもいい映画に出会えた、
映画好きならこの映画のどこかに
好きなシーンを見つけれられるだろうし

見つけてくれたら嬉しい。

★100点満点で80点、満足★

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クラシカルな懐かしい映像をうまく映像にしている、
何処が良いかと聞かれたら、ここだと答えるのは難しいが
見た人なら分かってくれそう。

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「キャンディ」甘くて柔らかいもの

2007-11-18 00:58:35 | ミニシアター系映画
「キャンディ」★★★★
ヒース・レジャー、アビー・コーニッシュ 、 ジェフリー・ラッシュ 主演
ニール・アームフィールド監督、2006年、オーストラリア、108分



金髪で輝くような笑顔のキャンディ、
長身で人好きのする笑顔の。

二人は定職も持たず、
それでも一緒に暮らし、結婚する。

子供が欲望のまま生きている、
もしかしたら人が生きるということの
理想形かもしれない。

夢と現実の狭間で戯れるように過ごす二人は、
ドラッグに溺れ、
買うお金のために体を売る。

「大切な娘をこんなにして!」

母親が投げ付ける言葉が空しい、
彼らは夢の世界に近く、そこでは
現実というものはひどく遠い世界なのだ。

人間は脆く出来ている
本来なら壊さないようにそっと
育てられ、徐々に外の世界に適合していくのだろう、
でもなかにはうまく合わせる事が出来ずに
大切なものを守れない人もいるのだ。

なんとかやってはいるけれど、
こんなの本当の自分じゃ無いと
感じたり、どこか背伸びだったり
窮屈な気持ちを抱えながら。

それでもどうにか折り合いをつけている、
それではホントの自分らしさが
無くなると声がするが、
もともと自分らしさというものさえ
曖昧で分からないのだ


この映画はそんなあやふやで危うい
心の透き間のようなものを感じさせる。
なんとかやっているけど、一歩間違えたら
同じようなところにまで行き着くのかもと。

何か大切なものを描こうとして
核心にはもう一歩、
それでも心はざわついている。

★100点満点で70点くらい★

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軽目の恋愛映画とはちょっと違うので
覚悟して見る必要あり。

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「ボーン・アルティメイタム」父親探しの旅の果てに

2007-11-16 00:29:14 | 大作映画ハリウッド系
「ボーン・アルティメイタム」★★★★☆大満足・オススメ!
マット・デイモン主演
ポール・グリーングラス 監督、2007年、115分、アメリカ



無表情で疾走する、名も無き男、
彼を行動に駆り立てるのは
自分探し

CIAの極秘プロジェクトにより
ボーンは暗殺者として生まれ変わった。
その育ての親は、
彼が生きていたという痕跡を消そうとやっきになり、
ボーンはその都度、
自分の過去のパズルのピースを見つけていく。


ボーンは最後通告を産みの親につきつけるのだ。


圧倒的で濃密なアクションシーンの出来は秀逸、
手ブレの大きい画面は
見にくいというより、そのまま
衝撃をダイレクトに伝える。

どこもハイライトシーンのような展開、
見ている方は細部の繋がりはともかく
究極のラストはなんとなく分かっている。
彼がそのラストに向かって
ノンストップで近づいて行く
その爽快感だけ受け取って
あとはもう展開を見守るだけ。

ラストは手緩いかなとも感じたが、
もう誰かの為に人殺しをしないと誓ったのだから、
このラストも納得。

彼の強さは前作でも確認済みだけど、
生身でありながら、無敵な凄みを
時を経るごとに増して行くのを
画面が納得させる。

この映画を大画面で見ることの幸せ
映画が人を引き付ける磁力のようなものを
強烈に感じた。

「親」によって殺人マシーンに育てられた主人公が
すがるような表情で「何か」に向かって
わき目も振らず、目の前に現れた障害を
ぶっ潰して進んで行く。

しかし悲しい物語だ、
殺した人の名前は忘れても、顔は忘れられないという
彼が今後穏やかな生活の中で、
心から笑える日が来ますように。

「自分探し」ということを口には出さなくても
誰でも自分の居場所や自分の未来を
考えることはあるだろう。

この映画の主人公は自分の過去を探していくのだが、
そこに迷いが無いのが
見ていて心地良い、
きっと自分たちの毎日はほぼ
明日がどうなるか想定の範囲内で
それでも迷うこともあるから
映画を見ている間くらい、強靭で
揺るがない意志の存在を確かめたいのだ。

迷う前に飛べ

何かで聞いた言葉だけれど、
飛ぶ勇気がないことも知っている。

この映画は前作「1」「2」を
復習(予習?)して見た方が面白い。
レンタルまで待つなんて、そんなの映画ファンじゃない。

★100点満点で90点
何か足らないとしたら、主人公の明確な意志だ★

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3部作で完結したけれど、なんだか
終わるのが惜しいような孤独なヒーローを見た。

@アルティメイタム(ULTIMATUM)とは最後通告という意味

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「ALWAYS 続・三丁目の夕日」意味無くどこまでも走りたい気分

2007-11-14 20:20:11 | 邦画
「ALWAYS 続・三丁目の夕日」★★★★オススメ
堤真一 、吉岡秀隆 、薬師丸ひろこ 、堀北真希 出演
山崎貴 監督、2007年、145分



あの三丁目の人達が帰ってきた!

昭和34年春。
東京オリンピックの開催が決定し、
日本は高度経済成長時代に突入し、
人々の気持ちは、今よりもっと良くなると
大きなうねりのなか、時代のムードを
享受していた。


戦後の焼け野原から立ち上がり
東京タワーが完成し
人々の暮らしの中には
テレビ、冷蔵庫、洗濯機の三種の神器が
揃い始めた頃。


三丁目の人々もそんなムードの中、
これから暮らしはもっと良くなる、
日本ももっと良くなると信じて
明るく暮らしている。

出演者も同じ、場所も同じなので
変化はとくには無いから
続きものと考えてすっと話しに入っていける。


ここでは近所付き合いや、親子関係が
ある部分、強調されて描かれているが、
それでもどこかに懐かしい何かを見つけられるはず。


大人になって自分で稼いだお金で暮らし始めると
親が自分に注いでくれた愛情を
初めて実感する。大変だっただろうなとかありがたいなとか。

それでもそれをなかなか口に出せない、
だからなのかな、この映画のように
思ったことを口にだして時々はやりすぎてしまうこともあるけど
自分の感情に一番素直でいる登場人物に
優しい気持ちになるのだ。

オレは日本人だから感謝の気持ちを
表現する為に親を抱き締めるとか
そんなことは気恥ずかしくてできない、
でも口に出して言ってもいいかなと
なんだか後押しされたような気持ちになる。

本当にそんなことをするかどうかは
ともかく、そんな気持ちに映画がさせてくれるなんてね、
「明日もきっと良い日になる」

その視線の先に本当に確かな幸せが見える気がした。

★100点満点で90点、是非劇場で★

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吉岡秀隆はどうしても「北の国から」のイメージが強く
大人な役はどれも違和感があって、これはどうしようもない。

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前作は最終成績は35億円で、最初の週の成績は前作比240%と
好調な滑り出し、50~60億くらいまで期待できそう、
良い作品なので多くの人に見てもらいたい。

最新映画興行ランキング「恋空」まさかの首位!(11/11付)

2007-11-13 00:36:36 | 映画のランキング
最新映画興行ランキング(11/11付)

先週のランキング上位3作品が順位を替えて
粘り強いチャート展開、
まさかの「ボーン」が4位発進!

人気の「恋空」がなんと大逆転の首位獲得。

(今週) (先週)
 1    (3) 恋空



        公開2週目の週末で早くも100万人突破、先週比90%と
       落ち込みも少なく13億円を稼ぎ出している。
        女子高生の圧倒的支持を得ているようだ。

        とはいえ、食指は動きません、小説好きとしては軽いものは
     読みたくないし、その映画化とくれば、見る気にはならないのです。

 2    (2) ALWAYS 続・三丁目の夕日

        先週に続いての2位でこちらも120万人突破、13億円余りを
       稼いで楽しみな興行。
        この映画は見たばかりだが、結局泣かされた!

 3    (1) バイオハザードIII
 4    ー  ボーン・アルティメイタム
 5    (4) クローズ ZERO
 6    ー  映画 Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険
 7    ー  やじきた道中 てれすこ
 8    (5) ヘアスプレー
 9    (6) 象の背中
 10   (7) HERO

「ボーン・アルティメイタム 」は見たばっかりだが、出来はすごくいい、
ただ映画をよく見る層のどこにもストレートに訴えかけられない
広告と内容のギャップもあり、苦戦のスタート。

この映画こそ大画面で見てもらいたい!

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ランキング上位がいい映画とは限らないが
それでも気になるランキング。
「バイオ」も「ボーン」もガンバレ!

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