北朝鮮が実戦配備している弾道弾は「ノドン」であり一説には200基以上配備されている。この「ノドン」こそが日本の本当の脅威である。射程距離は1300km前後である。北朝鮮の東南端から発射すれば東京を含めた同心円状が到達予想地区となる。日本のマスコミは「テポドン」に日本国民の目を釘付けにさせ「ノドン」の存在を薄れさせている。
弾道弾の特徴は射程距離にmin.とmax.と有ることである。通常はmax.の射程距離ばかり問題になる。しかしmin.射程距離は一般的にmax.の75%の距離と言われている。つまり射程距離4.000kmの「テポドン」の場合3.000kmとなり、北朝鮮からだと日本本土は飛び越えてしまう。沖縄と北朝鮮との同心円のドーナツ状にある地点(座標)が到達地点となる。このmin.射程距離の調整は予想以上に難しい、重力変化の影響をモロに受けるため、燃料の計算が難しい。北朝鮮の技術的な未熟さで途中予想外の事故が起き日本列島に落ちる可能性も高い。この心配が高いため、「テポドン」発射時、自衛隊は迎撃体制を採るのである。今までの「テポドン」は実験の要素が高かった。
しかし、「ノドン」は違う、実戦配備された兵器である。これこそ日本の脅威である。しかも200基近く配備されている。「テポドン」と異なりトレーラで移動することが前提の弾道弾である。幸いなことに液体燃料方式である。この液体燃料は取り扱いが難しく発射体制を採ってから燃料を注入しなければならない。しかも強酸性でミサイル筺体を腐食させるため、燃料注入のチャンスは1度しかなく数時間(半日から1日)要する。燃料を入れて振り回すと爆発の危険性が高い、危ない代物である。
ここで問題です。まだ、日本は攻撃されていません。日本の偵察衛星が「ノドン」に燃料を注入している所を捉えました。日本は攻撃できるでしょうか?発射されれば10分で日本に到達します。憲法論をする暇はありません。搭載弾頭が毒ガスなどの大量破壊兵器であれば数千人以上の被害者がでます。それでも憲法論議を行いますか?被害者はあなたの「平和」と言う思想の生贄ですか?そしてココに来ても「外交で」と答えますか?発射されれば10分後には「ノドン」は到達します。
答えは攻撃できません。憲法とは関係なく、日本は対地攻撃ミサイルを有していません。F15Jは対地攻撃装置をわざわざ外して生産しています。末尾の「J」とはそう言う意味です。迎撃能力しかないのです。ミサイルも対空と対艦ミサイルしかありません。予測される反論は「対地攻撃装置を直に装備しろ」と。しかしパイロットの訓練に最低5年必要です。「ノドン」を攻撃する能力が無いのです。
防衛問題は国民の「命」の問題です。もっと真面目に考えましょう。左翼の方と異なり多くの国民は「平和」と叫んで死にたくはありませんから。