東西圧縮回流記

仙台青春風の旅 ブーメランのように 

蔵王と松島 散歩と至福のひととき

2010-04-04 | Weblog
 原稿もひと段落、昨日は久し振りの休日で蔵王へ行った。高気圧が張り出すちょっと前に小さな気圧の谷ができるのか、午後から夕方にかけて一時的に小雨が降るとの天気予報だった。朝方から登り始めたが、案の定、一時間半ほど歩き出すと頂上付近は薄雲が掛かり急に風が吹き出した。これは崩れるのが早いなと思い、正午には退却することにした。下山を始めて30分もすると吹雪になった。

 それでは松島へということで、夕刻は日本三景の一つ、そぞろ散歩となった。途中の茶屋で一休み、ツブ貝とサザエを一串ずつ注文する、それに缶ビール、忙中閑あり、至福のひと時だ。我ながら安くついて単純なものだとほくそ笑む。今日の山は寒かった。「もう春なのに今年はまだ寒いね」と主人のおじいさん、問わず語りを伺った。

 戦争が終わって南方の戦線から昭和22年に帰ってきた。そのころの松島には魚が目の前に来た。藻が一杯あった。砂地だった。藻があると小魚がいっぱい来た。魚を手づかみできた。イワシやサバが目の前に来た。その魚を追ってマグロやフカ、クジラもきた。その後、上流で水田の開発が進み、田んぼに水をとられて川の真水が来なくなった。観光船が増えた。藻がなくなった。砂地が泥に変わった。魚がいなくなった。真水が来ないと海はだめになる。
 魚の食物連鎖が身近にあった。真水が来ないと海はダメか。気仙沼のカキの森と同じ話だ、川上の森が海のカキを育てる。川の真水が藻を育て、魚を育てる。経済の発展と自然の調和、持続可能な経済社会と自然の調和はどの局面でも求められる。
 
 さて、天気の崩れは蔵王までだったのか、夕刻、松島では雨が降らなかった。雲はここまで到達しなかった。

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