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オデッセイ [ロイがオリオン座に行ってるはずの頃に、火星でジャガイモ育てている人間]

2016-03-01 13:19:48 | 映評 2013~
[77点]
なんて軽いリドリー・スコット映画!むしろ弟トニーが得意そうな映画。たしかゴールデングローブ賞のスピーチでトニーがいれば、みたいな事言ってたのはそういうことであったか。
「プロメテウス」の方が別の種類の大笑いがあったけど、巨匠ぶるのやめたリドリーはなんか心地よい。

そうこれはコメディとは言いすぎかもしれないが、深いところ何もない、頭空っぽで楽しめるとってもライトなSF
火星でジャガイモ育てる話。

宇宙を舞台にすると地球の嫌なこと面倒な事全部忘れて、少なくとも大国同士は仲良くなれるユートピア。
事件が起こって、その後結構順調に進み、全体の3分の2くらいのところで大事件が起こり、その後さらにトラブル起こって、でも最後はハッピーエンド。
誰も死なない、誰も悪くない。めんどくさい事は全部忘れましょうなハリウッド娯楽

「ゼロ・グラビティ」以前と以後にSF映画は分かれるだろうと思っていたけど、リアリティより映像性重視のエイリアンやブレードランナーのリドリーが、ゼログラビティの影響モロ受けな本作撮る
そのあたりからもこの人やっぱ作家性とかそういう人じゃないんだな~
それでも無理矢理作家性的な見方すると、異文化交流、異文化衝突を多く描いてきたリドリーにとって人類の住めない火星を描くのは異文化どころか異世界交流と衝突映画の超進化として観れるか
ジャガイモ生やして、栽培に成功したからここは俺の植民者だ、と言う姿に「1492コロンブス」がちょっとだけだぶる。

余談
いちばん笑えるのは「エルロンド会議」にショーン・ビーンがいるところ!

オデッセイ
監督:リドリー・スコット
脚本:ドリュー・ゴダード
撮影:ピエトロ・スカリア
音楽:ハリー=グレッグソン・ウィリアムズ
出演:マット・デイモン、ジェシカ・チャスティン、キウェテル・イジョホー

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