京都大学は講義をインターネット上で無償公開する、オンライン教育サービス「edX」(エデックス)を開始すると発表しました。「edX」は米ハーバード大学と米マサチューセッツ工科大学が設立した非営利組織が運営しています。京都大学は国内の大学として初めて参加するそうです。京都大学から「edX」へ配信する最初の講義は、「生命の化学:Chemistry of Life」です。今年の夏から受講の募集を始めます。
一方、東京大学は同様のサービス「Coursera」(コーセラ)を提供することを既にアナウンスしています。ベストセラーとなった『宇宙は何でできているのか』で知られる村山斉特任教授の「ビッグバンからダークエネルギーまで」と、国際政治学で有名な藤原帰一教授の「戦争と平和の条件」の2講座を開設します。講義は英語で行われる模様です。受講生は一定の期間内に、オンライン授業と自習課題を組み合わせて勉強を進めます。
同様のサービスには「Udacity」(ユーダシティ)もあり、これらは「MOOC(Massive Open Online Courses)」(大規模公開オンライン講座)と言われます。2011年頃からアメリカを中心に広がり、現在では世界の多くの有名大学が参加しています。従来から大学の講義はiTunes University等で公開されていますが、MOOCが従来と異なるところは、課題やテストも提供し、修了したことが認められれば、証明書も発行されることです。一足先に有名大学の授業に参加したい皆さん、あるいはもう一度学び直したい社会人にとっても良さそうですね。大学での授業のあり方もどんどん変わっていくのかもしれません。
(maw)