以下は前章の続きである。
国際的に定着していた「日本海」の呼称を否定し、国際社会に「東海」を強要する半面、中国大陸との閧に位置する「黄海」に関しては、自分たちが使用する「西海」表記を訴えない。
文氏が昨年12月に訪中した際には「格下扱い」の冷遇を受けたが、文氏はあくまで中国にすり寄っていた。
中国には、何を言っても厳しく反撃されるのがオチだが、日本は韓国に甘く、強く出れば従う国だからとりあえず何でも要求しようということではないか。
数年前に韓国の学者と話をしていて、韓国の中国観の話題になった。
彼は「韓国人は本当は中国が嫌いだ。何かと偉そうな態度をとる」と述べたうえで、こう赤裸々に続けた。
「だけど、韓国人は歴史的背景から中国に対する恐怖心がDNAに刻み込まれている。無理なことを言われても、『ご主人さまだから仕方がない』となる」
結局、韓国が日本との約束を平気で破るのも、世界中に慰安婦像を建てるような侮辱行為に走るのも、支援を受けて感謝もしないのも、日本は反撃しない怖くない国だと認識されているからだろう。
歴史問題でも何でも、韓国に迎合的な態度をとるのは「百害あって一利なし」なのである。
徳島文理大の八幡和郎教授は著書『韓国と日本がわかる最強の韓国史』の中でこう指摘している。
「韓国が勝手な願望で、そうした(正しい)歴史を否定しているからといって、それを受け入れる日本人がいたとしたら変態としか言いようがありません」
日本の一部メディアや親韓議員の言動はまさにそう思える。
(あびる るい)