すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

ばあちゃんリサーチ

2006-10-09 00:25:44 | ひとりごと
 介護の仕事をしていると、お年寄りのさまざまな個性に、圧倒される事がある。仕事も慣れて、ひとりひとりの個性にもだいたい精通し、コミュニケーションの取り方や、トラブル回避の方法も分かってきている中堅でも、思いがけず不意を突かれる。

 「姉さん、婿さんおるんか?」
顔を見るたび、こう聞いてくるおばあちゃんがいる。
 「おらんのよ」 
 「何で結婚せんのぞ」
 「ご縁がなくて」
 「選り好みするけんじゃ」
こういうパターンになると長い。叱られないように
 「いい人おったら、紹介して」
などと、おもねってみたりしたら、ますます長くなる。
 「お前の年は?」「親は健在か?」「親は百姓か?」「兄妹は?」ETC.
矢継ぎ早に質問が来る。
 先日、先輩を見ていたら
 「うん、婿さんおるよ。子供もおる」
と返していた。なるほど、そうすりゃ良かったのだ。翌日私も真似をした。
 「姉さん、婿さんおるんか?」
 「うん、おるよ」
 「婿さん、何の仕事ぞ?」
え!そう来るかい?とりあえず適当に答える。
 「ちゃんと(エッチ)してくれようか?」
・・・・・!!!
 修行が足りない。受け答えが出来ない私に、おばあちゃんは、不敵に笑って見せた。
コメント (4)
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