すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

老老介護・・・

2007-03-16 12:59:02 | ひとりごと
 田舎の家庭に多いのが、老老介護、つまり介護される側もする側も老人ということ。それは、ともすれば共倒れになるケースが多い。その為に、施設やサービスがあるわけだけれど、それが上手く利用できるとは限らない。 
 いよいよ限界・・・というわけでなく、ほんの少しの手助けが欲しいことがある。それが、「旅行に行くからショートステイに」とか、「お風呂が大変なので訪問介護で」とかなら、話は早いのだ。必要じゃないけど必要・・・程度があると思うのだ。
 うちにしてもそうだ。私という専門職の娘がいても、日中はキヨちゃんが介護してるわけで、その不安たるやいかなるものか。時折残業して戻ると「遅かったね・・・」と涙ぐんでいることがある。そして私の心労と白髪が増えていく・・・。
 父はたくさんの服薬の他に、血糖測定、インスリン注射、血圧測定、腹膜透析、これを自宅でしなければならない。80近い老人二人が、機械相手に奮闘しているのである。私が四六時中いるわけにはいかないので、二人が手分けしてその作業を覚えて、実践しているのだが、父の調子が悪いと上手く頭が働かず、薬を選べない、血糖が測れないという事態になる。キヨちゃんが代わってがんばってみようとするのだが、自信のなさが伝わって父も不安がり、任せない。夕方の血糖測定だけでもヘルパーさん雇えないかな・・・という心境になる。しかし、「調子が悪いとき」だけ・・・とか、毎日「血糖測定だけ」というわけにはいかない。よって、とにかくぼんやりして測れない時は、測らず私の帰りを待って貰うことにした。低血糖症状ならとにかく糖分摂って電話してと。
 服薬に関しては、市販で売っているお薬ケースで対応した。しかし、これも取り間違えれば何の役にもたたない。
 会社には「産休」「育休」のほかに小さい子供がいて大変な場合の勤務とか、家に介護老人がいる場合の勤務とかの制度がある。それを利用すれば話は早いのだが、田舎の家庭など「老人介護」はつきもので、今いろいろな事情で日勤だけの職員が何人かいるわけで、それに「産休」「育休」がいるわけで、これ以上、夜勤の出来ない人材を増やすわけにはいかない。現に二親とも介護している一人息子が、しばらく宿直も断れなかったわけで・・・。
 心配がいっぱいで、疲れもいっぱいで、痛みもいっぱいで、私はいっぱいいっぱいだ。それでも、私が頑張らなきゃ仕方ないのだから。頑張らない介護・・・を目指しているけど、実現は難しい。


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コメント (2)
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