すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

下着泥棒と警察と

2007-09-28 09:44:59 | ひとりごと
 学生時代、当時はアパートやマンションに住んでいる学生は少なく、ほとんど学生寮か民間委託の寮に住んでいた。家賃が安く、治安もいいから親も安心というのが売りであった。
 ところが、女子大の近くということもあり、その辺りはとにかくナンパ目的の若者や、怪しげなおじさん、変態の出没するところであった。
 ある日、寮のお風呂に5人ほどで入浴していた。おしゃべりしながら、入浴し、何となく同じようにみんな風呂からあがった。すると、ひとりが
 「やだ~。私替えのパンツ忘れたぁ。」
と言ったのだ。
 「ドジだねえ・・・。」
などとみんな笑っていたのだが、次の瞬間に凍り付いた。
 「わ、私もない」
 「ええ!私のもない!」
そんなまさか、寮の中にある風呂に、しかも入っている内に下着泥棒が入るなんて、誰が想像できるだろう。
 慌てて、数人が代表で警察へ。事情を話すと、そのお巡りさんはおもむろにこう聞いた。
 「・・・て、ことは、今ノーパンなの?」
・・・・。
 「履いてます!!」
一斉に答えたけれど、この質問は必要だったのだろうか?
 数日後、犯人はつかまり、警察がボードにずらりとパンツを貼り付けて現れた。証拠品だから確認がいると言うので、聞かれるままにどれが自分の物か答える。
 「はい。水玉がすずしろさんね・・・」
なんて確認作業にいいかげんうんざりしていたのに最後に警察が一言。
 「で、このパンツは履いてたパンツ?替えの新しいパンツ?」
・・・・。
 「新しいのです!!」
 さらに違う夏の日。友人の寮(アパートに近い)に空き巣が入った。夏休みでほとんど無人のところを狙われ、戻ったら電化製品など無くなっていたのだ。
 警察が来て、指紋やなにやの証拠を集める。まぎらわしいので、友人の部屋を訪れた友だちみんなの指紋も採取。毛髪も採取された。その上で警察がひとこと。
 「差し支えなければ、下の○も提出してください。」
・・・。
 「いやです!!」
一斉に抗議したけれど、髪の毛だけでは鑑定できないのか?
 若かったあの頃、素直にいろいろ答えてしまったけれど、もしかしたら、一番の変態は警察ではないのかと考え込んだ一連の出来事だった。
コメント (8)
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