今日は徳島市内へ出張だった。今回は一緒に行くことになっていたナースの気配りで、早めに出て病院によることが出来た。
6時前に病院に着く。血糖はまだ測定していないというので、自分持ちの測定器で測る。「HI」つまり500以上あるということだ。ナースコールをして病院の測定器で測って貰った。542・・・ほとんど下がっていない。
「あまりに高いのでインスリンを投与したい。」
と訴えた。昨夜の私のクレームが申し送られていたのだろう、A医師ではなく主治医に連絡を取ったようだ。4単位の指示が出たが、父もキヨちゃんも私も不安になった。500を越える血糖になったことがないので、4単位など使ったことがない。たった2単位でも200以上下がることもあるのだ。下がらないかもしれないが、念のために3単位にしてもらった。
徳島に着くとふたりともぐったりで、講義が始まるまでのわずかな時間うとうととした。午前中に電話を入れたが、ほとんど下がっておらず昼前にようやく380になった。点滴と口からの摂取ではやはり吸収が違うのだろうか。
帰り病院によると主治医から話があるからしばらく待ってくれという。1時間ほど待って手の空いた医師と相談室に向かった。
主治医はインスリンの投与量を任せて欲しいと言った。以前と違って下がりにくくなっていること、個人差を念頭に置いていること、腎臓のためにも高めの血糖を維持する考えは(200台)私と同じであること、などを説明した。Aドクターについては彼女もコメントを避けた。
今回ブドウ糖の点滴をいったのは、泌尿器の主治医と相談し、不足しているカリウム補給をしようとしたが、同時にブドウ糖が多く血糖が予想以上に上がってしまったとのことだった。
「胸の水は引いてきている。心不全の数値は悪いながらも以前に比べるとかなりいい。ただ、全体的な体力が落ちている。そこへMRSAなのだから、CRPが10と高い。状態から言って、いつ何が起きてもおかしくはない。
呼吸器で入院しているが、もしもの事が急変して起きれば、おそらく「心不全」である。だから労災はきかないからご理解いただきたい。呼吸が出来なくなったら気管切開を希望しますか。」
そんな話をしっかりとしかしどこか人ごとのように聞いていた。
とにかく、炎症値が下がるのを待つしかない。下がれば退院させよう。このままここで弱ってしまうのは父も希望しないだろう。気管切開も同じだ。
説明を受ければ、決していい話でなくても受け入れられる。そもそもインフォームドコンセントは後から行う物ではなかろう。始めにこの説明があったら、理屈も通っているしナースを怒り上げることもなかったのだ。もっとも主治医を無視したA医師は別だが。
あの医師を除けば、最近はこの病院もずいぶんましになった方なのだ。今日一緒だったナースは父親をここで亡くした。何一つ口に出来ない父親が唯一食べられたのは果物。白血病で余命を切られていたが、医師の指示で生もの禁止だからと厳しく叱られた。その上、あと3日と言われた夜急変。ナースコールには詰め所にいるのに誰も来ず、医師は結局死んでから酒の臭いをさせてきた。
一つ下の女性は乳ガンの術後、きちんと通院して検査していたのにマーカーの見落としで幼い子供を残して他界した。
同僚の父親は肺に血液がいっぱいになっているのに抜くことも出来ず「苦しんで死ぬか、楽に死ぬか」の選択を迫られた。幸い正直者の新人医師の薦めで救急車で転院。命拾いをした。
書こうと思えばまだまだある。いずれも残った親を任せなければならないからとか、医療裁判では勝てないからと涙を呑んだのだ。
当時からすると、ナースも医師もずいぶん変わった。とくに若い医師は技術や知識はないかもしれないが、精一杯考えてくれる。
それだけが救いである。
父のことは、まだあきらめない。今まで何度「助からない」と言われたことか。今回が年齢的にも体力的にも病気から言っても厳しいことは分かっている。でも、まだ、あきらめない。
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6時前に病院に着く。血糖はまだ測定していないというので、自分持ちの測定器で測る。「HI」つまり500以上あるということだ。ナースコールをして病院の測定器で測って貰った。542・・・ほとんど下がっていない。
「あまりに高いのでインスリンを投与したい。」
と訴えた。昨夜の私のクレームが申し送られていたのだろう、A医師ではなく主治医に連絡を取ったようだ。4単位の指示が出たが、父もキヨちゃんも私も不安になった。500を越える血糖になったことがないので、4単位など使ったことがない。たった2単位でも200以上下がることもあるのだ。下がらないかもしれないが、念のために3単位にしてもらった。
徳島に着くとふたりともぐったりで、講義が始まるまでのわずかな時間うとうととした。午前中に電話を入れたが、ほとんど下がっておらず昼前にようやく380になった。点滴と口からの摂取ではやはり吸収が違うのだろうか。
帰り病院によると主治医から話があるからしばらく待ってくれという。1時間ほど待って手の空いた医師と相談室に向かった。
主治医はインスリンの投与量を任せて欲しいと言った。以前と違って下がりにくくなっていること、個人差を念頭に置いていること、腎臓のためにも高めの血糖を維持する考えは(200台)私と同じであること、などを説明した。Aドクターについては彼女もコメントを避けた。
今回ブドウ糖の点滴をいったのは、泌尿器の主治医と相談し、不足しているカリウム補給をしようとしたが、同時にブドウ糖が多く血糖が予想以上に上がってしまったとのことだった。
「胸の水は引いてきている。心不全の数値は悪いながらも以前に比べるとかなりいい。ただ、全体的な体力が落ちている。そこへMRSAなのだから、CRPが10と高い。状態から言って、いつ何が起きてもおかしくはない。
呼吸器で入院しているが、もしもの事が急変して起きれば、おそらく「心不全」である。だから労災はきかないからご理解いただきたい。呼吸が出来なくなったら気管切開を希望しますか。」
そんな話をしっかりとしかしどこか人ごとのように聞いていた。
とにかく、炎症値が下がるのを待つしかない。下がれば退院させよう。このままここで弱ってしまうのは父も希望しないだろう。気管切開も同じだ。
説明を受ければ、決していい話でなくても受け入れられる。そもそもインフォームドコンセントは後から行う物ではなかろう。始めにこの説明があったら、理屈も通っているしナースを怒り上げることもなかったのだ。もっとも主治医を無視したA医師は別だが。
あの医師を除けば、最近はこの病院もずいぶんましになった方なのだ。今日一緒だったナースは父親をここで亡くした。何一つ口に出来ない父親が唯一食べられたのは果物。白血病で余命を切られていたが、医師の指示で生もの禁止だからと厳しく叱られた。その上、あと3日と言われた夜急変。ナースコールには詰め所にいるのに誰も来ず、医師は結局死んでから酒の臭いをさせてきた。
一つ下の女性は乳ガンの術後、きちんと通院して検査していたのにマーカーの見落としで幼い子供を残して他界した。
同僚の父親は肺に血液がいっぱいになっているのに抜くことも出来ず「苦しんで死ぬか、楽に死ぬか」の選択を迫られた。幸い正直者の新人医師の薦めで救急車で転院。命拾いをした。
書こうと思えばまだまだある。いずれも残った親を任せなければならないからとか、医療裁判では勝てないからと涙を呑んだのだ。
当時からすると、ナースも医師もずいぶん変わった。とくに若い医師は技術や知識はないかもしれないが、精一杯考えてくれる。
それだけが救いである。
父のことは、まだあきらめない。今まで何度「助からない」と言われたことか。今回が年齢的にも体力的にも病気から言っても厳しいことは分かっている。でも、まだ、あきらめない。
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