すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

気ぜわしいったらありゃしない

2014-11-05 20:48:47 | うちのキヨちゃん
 気ぜわしい。キヨちゃんが退院してから何だか気ぜわしい。
 忙しい・・・という意味では、入院していた時の方が忙しかった。仕事して、家事をして、病院行ってなのだから当たり前だ。その上、体裁を整えるために、病院へ行く前に草むしりなんかもしていた。だから、忙しいのは以前の方だ。
 ただ、くりりんとの生活は、何だかんだ「のんびり」していた。仕事から急いで戻って、
 「ごめんね。すぐご飯作るね。」
と走ると、
 「少しほっとしてからかかれば。」
と優しく言ってくれた。
 しかし、キヨちゃんの場合そうはいかない。勿論、早くご飯にしてくれと言うわけでもなく、調子が良ければ夕飯も作ってくれる。しかし、「待っている」という事で、気が急く。そして、いない間に畑に出るとか、無理をするとかが無いか心配もある。
 今日はコロッケにする予定だったので、とにかくキャベツの千切りだけ頼んでおいた。急いで戻ってみるとちゃんと千切りがある。
 しかしお昼のおかずはそのまま残っている。
 「何食べたん?」
と聞くと、
 「すずの浸けた漬物が美味しいけん、それでお茶づけした。もうないん?」
と言う。え?今朝出したので全部です・・・。5枚ほどの大根だから多くは無いが、全部食べちゃったか・・・。
 「ごめん。今晩また浸けるわ。」
 夕飯の後に、洗い物をしていると、テレビを観ながら返事の欲しそうな、
 「これはどうしてだ?」
とか、
 「わ~すごい!」
などの声がするので時々覗きに行く。その内、
 「母ちゃん風呂入る!」
と言う。って、だから待ってよ。一人じゃダメだから。キヨちゃんが着替えを用意している間に急いで洗い物。乾燥機へはくりりんが入れてくれる。
 一緒にお風呂に入ってキヨちゃんが湯船につかったのを見届けて、自分の服を脱ぐ。と、脱ぎ終わらないうちに、
 「見て見て!」
と声。何かに負けたのか、噛まれたのか足に湿疹が出ている。とにかく出たら薬を塗ろうと話して、キヨちゃんの背中を流したり手伝う。
 で、私が身体を洗い始めると途端に、
 「母ちゃん出るけん、ゆっくり入りな。」
と言う。
 「だから、今床が泡だらけじゃけん。洗うまで待って。で、一人で出んとって。」
・・・。
 こんな感じである。気ぜわしいったらありゃしない。

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コメント (2)
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