すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

白ヤギさん、黒ヤギさん?

2016-07-15 20:23:13 | うちのキヨちゃん
 白ヤギさん、黒ヤギさんの歌をご存じだろうか?

  白ヤギさんから お手紙着いた 黒ヤギさんたら 読まずに食べた
  仕方が無いから お返事書いた さっきの手紙の ご用はなあに?

 歌詞はうろ覚えだが、つまりヤギの性で手紙を食べてしまったので内容が分からない。お返事を書いたが、今度は黒ヤギさんもやらかしてしまう。その堂々巡りの歌である。
 さて、うちのキヨちゃんは耳が遠い。そして米寿になるキヨちゃんの姉ちゃんはもっと耳が遠い。だから、どっちから電話があっても皆目会話にならない。
 なので、うちは私が、向こうは従兄が通訳して電話をかけるようになるのだ。しかし、やっぱりそこは姉妹なので、直接話してみたいと言う気持ちはどちらも同じだ。お互いの安否も気になる。
 先日キヨちゃんは伯母に可愛い鉢植えを送った。そのお礼の電話がかかってくるのだが、今日で3回目である。私が出てお礼だと言う事は分かるのだが、私なのかキヨちゃんなのかも途中で曖昧になる。キヨちゃんに変わった途端、
 「姉さん!キヨ子じゃ~。姉さん!」
と言っているうちに、
 「あ、切られた・・・。」
となってしまう。まあ、無理もない。
 で、幾分声が届くらしい私が電話をする。すると私だとは分かるのだが、肝心の内容になると、小声で、
 「はあぁ・・・聞こえん。」
と呟いている。なので、ここ数回かけたりかかったりなのだが、結局話は堂々巡りだ。
 キヨちゃんたちのために、テレビ電話が欲しいなあと思う。
 「テレビ電話でも声は聞こえないから、会話は同じような感じになるって想像出来るわ。」
とくりりんは言うが、それでも顔が見えたら十分満足できると思うのだ。

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コメント (2)
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