すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

モンスターペイシェント?

2016-07-28 20:51:25 | うちのキヨちゃん
 今日はキヨちゃんの通院日だ。受診が午前と午後に分かれてあるので、病院側が気を利かせてくれ、午前の最後の方と午後の一番の時間を設定してくれる。
 それはそれで有難いのだが、残念なことに人が多いのでどうしたって予約時間を大幅に過ぎる。その間ドクターも休みなしだし大変である。
 だから、時間を観ながら途中で食事に行ったり、さもなくば何も食べずに午前と午後が数分で来る場合もある。
 今日の場合、その間にMRI検査があった。予約の時点から、
 「時間通りにいかないので、かぶってしまうんじゃないですか?」
と言ってはおいた。
 さて、予約とは言え同じ時間には何人も入る。なので、同じ10時の予約でも、受け付け順に回ってくる。そして、その間に予約なしの患者さんも入る。
 仮に10時に、3番、10番、100番がいて、11時に2番、15番、99番がいたとする。すると順番は3→10→100→2→15→99となる。だから、なるべく早い番号をゲットしておかないと、益々遅くなるのだ。
 と言うわけで、11時半の予約だったが10時には病院にいた。しかし、それでも11時半の2番目の予約となった。MRIが12時半で30分前には入って欲しいと言われていた。そして午後が13時半の予約だ。
 昼食を食べられないかもしれないと言ったが、何故かキヨちゃんは今朝牛乳しか飲まなかった。そして、不安は的中。12時5分ほど前に順番としては10時半の人が入った所で、次の次がキヨちゃんなのだが、それに入るとMRIに間に合わない。
 そこで看護師さんに相談。すると、
 「じゃあ、先にMRIに行ってください。」
そう言って、受付印も訂正してくれた。
 更にMRIではすんなりと入らせてくれたが、若い看護師さんは、
 「うちは耳が遠いので、今補聴器も外してますから聞こえませんよ。」
と前もってキヨちゃんが言っているのに、説明が下手だ。聞こえにくいもんだから頓珍漢な受け答えをしている。ドア越しに私が訂正。
 「閉所恐怖症と蚊ないですか?」
って、聞き取れないだろうな・・・と、
 「すいません。狭い所怖くないかと聞いてください。」
と言う。
 そんなこんなで、MRIが終わり13時に脳外科に戻る。すると看護師さんが、
 「すいません・・・。」
というので、これはドクターもお食事かいな?と思っていた。当然キヨちゃんも私も空腹だが、それはドクターも必要だろうと構えていたら、
 「MRIの間に先生帰ってしまわれました。」
と言われた。
 はああああ???!!!である。患者がいるのに帰ったってか?!
 「それはおかしくないですか?時間がかぶるので、どうしたら良いか聞いて、先にMRIへ行けと言うから行きましたが、その間に帰るってどういうことですか!」
私があまりにギャン!と噛みついたので、ナースは驚いた様子だった。
 「すいません、私どもが先生が帰ると知らなかったんです。」
って、知ったこっちゃない。多分患者がいると知っていたらドクターはいただろうから、連絡ミスだろう。診察室前の表示にはちゃんとキヨちゃんの番号が残っていたが・・・。
 すると耳が遠くてやり取りが分からなかったキヨちゃんが何があったのか聞いたので、
 「先生いんだんじゃって。」
と言うと、
 「はあ!?ほれどしたんで!こっちは遠い所朝の8時から来て待ちよるのに。」
とおいおい、そこは話を盛らなくても・・・と突っ込みたくなる展開に。
 「私らな、黙って行ったわけじゃなし。ちゃんと許可取って行きました。」
とキヨちゃん。そうそう。
 「出直してこいと言われても出来ませんから。」
と私。
 「すいません。違うドクターに診てもらいますので、宜しいですか?」
 私的には全然収まらなかったのだが、キヨちゃん的にはとりあえず診てくれたら良しとしたので、そうすることにした。
 それからすぐに午後の整形外科へ。閑散とした午後の待合室には、モンスターペイシェントと化した親子の声は通っただろう。馴染みの看護師さんが、
 「どうしたんですか?先生帰ったんですか?」
と聞いてきた。
 「ほれがね~。」
と説明。看護師さんも「まあ・・・」と気の毒そうに言った。
 それから受診が終わってみると院内のレストランは閉まる時間で、薬局で薬を待つ間にアイスオーレを飲んだが、キヨちゃんは空腹もあって、一気だった。
 すべてが終わってようやく食事にありつけたのが15時。キヨちゃんはずっと、
 「ラーメンが食べたい。」
と言っていたが、立ち寄りたい店にはラーメンが無かった。
 「母ちゃん、中華そば無いわ。」
と言うと、
 「中華無くても良い、ラーメンでいい。」
って、だから無いってば。
 結局メニューも見ながら、
 「え~、うどんなら家でも食べられるしな~。」
と悩んでいたので、ここはいつもの親子丼だろうと思っていたが、
 「ざるうどん。」
って、結局うどんかい!な選択だった。ちなみに私はざるそばで。

     

 そこから移動して買い物して帰ったら、くりりんとほとんど同じくらいだった。調理する元気もなかったので、好き焼きにしてくりりんに鍋奉行を頼んだ。
 キヨちゃんが武勇伝を語りながら、
 「もう、すずがあんまりめんどいけん、看護師さん涙ぐんみょった。」
とまた話を盛る。しかも、自分は言ってないような口ぶりである。
 まあ、めんどいには違いない。けど、黙ってはいられなかったのだ。

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