梅雨入りも近いせいか、雨の日が多くなってきました。
そんな憂鬱な雨の日に、ぜひ聴いていただきたいCDをご紹介します。
42歳の若さで、いまや日本を代表するテナー・サックス奏者の川嶋哲郎の
『哀歌(AIKA)』(画像)というアルバムです。
『哀歌』はその名の通り、川嶋のテナー・サックスがしみじみとした情感こめて歌っています。
技巧を弄さず、ひたすらエモーションを音に託して、心情の吐露に向かっているのです。
『哀歌』にこめられた情感の深さが、聴き手の心を揺さぶるのです。
そこにあるエモーションは哀しみ一色ではありません。
救いがあり、そして”生”への強い肯定があるのです。
アルバムの中の『かもめ』は、若き日の恋を歌ったポルトガルの名曲で知られています。
川嶋カルテットの演奏は、パワフルにジョン・コルトレーンの『ジャイアント・ステップ』を
ホウフツさせる演奏をくり広げています。
「これがジャズなんだ!!」
そう叫んでいるようなダイナミックな演奏です。
このアルバムには仕掛けやアドリブはありません。
メロディーや曲そのものを大事にする!!
川嶋カルテットは、そんな演奏を目指しているのです。
【山野楽器銀座本店調べ 哀歌/MYCJ-30481 3,000(税込)】
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