定年後によく聞かれるのは「毎日何をして過ごしてるんですか?」
「暇で時間を持て余してるのでは?」「悠々自適でいいですね…」
この言葉には忙しいということがよいこと、価値あることという
認識がある。
なかには定年後も現役時代の習性から趣味だ、スポーツ、地域活動
同窓会、と次から次へと予定を入れ手帳がスケジュールでびっしり
うめてないと心おだやかでないという人の気持ちが理解できないわ
けではないが、私はそんな気分にはならなかった。
たしかに定年後の一日は平坦で起伏はないかもしれないが、慣れる
と退屈ということはない、どちらかというと無計画、その日、その
日やることを気のむくまま考える、それでいいと思ってる、定年後
の一日は長いというけれど、決してそんなことはないと思っている。