「人間は生きることが全部である、死ねばなくなる、生きること
だけが大事である、生きるか死ぬか二つしかない、いつでも死ね
る、そんなつまらんことをやるな、いつでも出来ることなんか、
やるもんじゃないよ」
これは明治時代の作家、坂口安吾「不良少年とキリスト」のなか
の一節である、この言葉に強い影響を受けた若い作家がいる、す
ずきるりか、中学2年でデビュー、「さよなら田中さん」は10
万部のベストセラーになった、現在16歳高校1年生である、キ
ラリと光る言葉、そして小説家に必要な想像力と描写力が秀逸で
ある、その彼女が坂口安吾の言葉に影響受けたように「さよなら
田中さん」で素敵な言葉を投げかけている。
「悲しい時、腹が減っていると余計に悲しくなる、つらくなる、
そんなときはメシを食え、もし死にたいくらい悲しいことがあ
ったら、とりあえずメシを食え、そして一食食ったらその一食
分だけ生きてみろ、それでまた腹が減ったら、一食食べてその
一食分だけ生きるんだ、そうやってなんとかでもしのいで命を
つないでいくんだよ」