人生を振り返る年齢、それは言いかえるならば、自分の長かっ
た今日までの過去にどういう意味があったのかを噛みしめるこ
とかもしれない、今は亡き作家の遠藤周作氏は著書のなかでこ
んな質問を読者に投げかけている。
■あなたは今の生活、今の人生に満足していますか?それとも
自分ではわけのわからぬ不満が心のどこかにたまっていますか?
■あなたは今の自分の生活が本当の幸福であり、本当の生活だ
と思っていますか?それとも本当の幸福や生活はどこかにあっ
て、それをあなたはまだつかめていないと思いますか?
■あなたは今の自分が本当の自分だと思いますか?それとも今
の自分は仮の自分で本当の自分は別にあるとお考えですか?
この3つの質問は本当の自分は何かという問題で多かれ少なか
れ誰もが生涯に何度か自問自答する問題だと思う、そして私が
心に響いたフレーズが次の言葉である。
毎日夜遅くまで夫の帰宅を待ち、家事と育児とに疲れ、夢のな
い結婚生活の惰性を考える時、どんな妻だってこう考えたこと
があるだろう、「これが私の本当の生活だろうか?こんな人生
を送る私が本当の私だろうか?」