8年前に父が亡くなり一人暮らしだった母、認知症になり現在の
施設に入居してもうすぐ1年半、最近95歳の母の体調に変化が
起き大腸がんと診断された。
年老いて死を迎えるということは少しずつ自由を奪われることな
のだろう、父と結婚し、私と弟を育て少しずつ獲得してきた自由
を今度は手放していかねばならない。
訪問してる施設に入居してる人たちを見てると気力を失ってる人
が多い、だから施設ではクイズを出したり、塗り絵をやったり、
歌わせたり、イベントをしたり工夫をしてる。
昔は家族がしてた介護の役割がお金さあれば今は施設がやってく
れてることには感謝の気持ちしかない、ただ母はいまだに帰宅願
望があり、ここは自分の居場所ではないと思っている。
老いて弱くなっていく情けない自分と、人生の荒波を乗り越えて
生き抜いてきた誇り高い自分、そのなかで必死に闘ってるように
見える母、長生きしたけれど認知症になり、がんの宣告、母は今
自分の人生について何を思ってるんだろうか?