TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

Life goes on

2002-11-15 03:51:49 | インポート
先週の事故の処理の一環として、車のダメージのアセスメントを受ける。

保険会社の人かと思ったらそうでなく、インデペンダントの調査員だった。
しかも、偶然にも夫の顔見知り。だからというわけでもないが、思ったより詳細な
チェックをしてくれた。

バンパーのへこみと塗装のはがれだけだと思ってたが、とんでもなく、細かく数十箇所
にわたってダメージが記録された。簡単に言うと、追突され前の車との間にサンドイッチ
状態になったことで、車は縮んでひしゃげてしまった。見た目は全く普通なのだが
専門家の目で見るとそうなのだそうだ。なので、牽引して元に戻さなければならない。
ドアと車体の隙間も、数ミリほど開きが出てしまったという。
車は、修理のため一週間ほどガレージ行きとなる。

鋼鉄の車がこんなになるのだから、生身の人間の体はどうなのか?
夫は病院にも行かなかったが、どっかやられてるんじゃないか?
突然ぽっくり逝くようなことはないのか?ま、生命保険に入ってるからいいか。

ところで、調査員が片足をひいているので足をどうかしたのかと聞くと、
「切断したんだよ。aneurysmでね」

左足に動脈瘤ができ、バイパス手術をした。念のため右足も調べてみたら、やはり
それらしきものがあったため、全く症状はなかったのだが「予防のため」ということで
同時にバイパス手術を受けた。術後、左は順調に回復したが右足は痛みがとれず歩行
困難となった。ある日全く右足が動かなくなったため、救急病院へ行った。しかし、
一晩中待っても診てもらえなかったため帰宅。翌日症状が悪化し別の病院へ運ばれ
わかったことは、バイパス手術の際縫合がきつすぎたため血流をさまたげ、組織の
壊死が起きていたらしい。すでに手遅れで、即右足切断術となった。

polysurgeryと医療過誤の典型事例。本人も相当ショックではなかったか?
「まあね。でも、毒素が体中にまわって死ぬか、片足を失っても生きるか、の選択肢
をつきつけられた時、生きる方を選んだよ。Life goes onだね」

なるほどね。
不幸を嘆いていても進歩はない。思い起こせば私自身そうやって生きてきたな。


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