The Price of Popularity

悪質ブリーダーといえば、いいかげんな繁殖とその結果の遺伝病の増加。

「犬は工業製品ではない」とJKCは言うが、実際には工業製品のように繁殖
されることが多いのが現状。有名なチャンピオン犬を種犬にバカスカ交配した
結果、遺伝疾患を持つ犬がたくさん世の中に出回るようになる。いわゆる、
popular sire syndromeとかinbreeding depressionとか呼ばれる現象だ。
工業製品なら、鋳型一つつくればあとはジャカスカ製造して儲けられるが、
生き物である犬はそんなやりかたでは問題が残る。

いまは冷凍精子で交配もするから、人気オスのDNAは地球規模でばらまかれる。
e-bayで犬の精子をオークションする時代だ（爆）
自分の犬の血統をたどると親戚があちこちにいっぱい、ということもまま。
そういうせまい遺伝子プールで交配するから、当然劣悪遺伝子による弊害が出る。
Chだからといって完璧にクリーンであるはずもなく、血が濃くなれば欠陥が
表面化する。一度に生まれる子犬の数が少なくなったり、死産が起こるのは、
こうした理由だ。

トレンドにあわせて犬を製造する日本では、この現象が顕著だろう。
海外から輸入された種犬は、全国をドサ回りして交配させられる。
その二世がさらに交配。繁殖のプロだけでなく素人もせっせと自分のペットを
繁殖し、近親相姦に気づいていない。そして、クオリティの低い犬が巷にあふれ
かえる。「この子の祖父はChざますのよ」って言われてもなあ（笑）