TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

ビミョーな問題

2009-02-02 14:13:36 | インポート
愛犬をクローンしたいかどうか?が、犬リストで話題沸騰中。

家が一軒買える大金をかけて死んだ愛犬をクローンした夫婦のニュースが発端。

ショー関係の人々は興味津々のようだ。タイトルをとった犬のクローンを
作り続ければ、半永久的にその犬を使って繁殖することが可能。ただし、犬
のクローンはオリジナルと同じルックスになるとは限らない。コートの色など
も違うらしい。だけど、DNA的には完全なコピーであるから、血統を重んじる
世界では、それでもOKなんだろう。

アジリティの連中は、「絶対ヤダ」が大多数。一卵性双生児だって性格が違う
のに、クローンがオリジナルと全く同じに育つ保障はないし、期待してたのに
ガッカリ、という結果になるとも限らない。だけど今はみんなそんなこと言って
るけど、クローン代がお手頃になったら内緒でやり出すんじゃないの。

誰だって愛犬にそっくりな犬が欲しい。私も、TABIのクローンなら何頭でも
欲しい。だけど、これだけは何というか、やっちゃいけないことだと思う。
神様は、全ての生き物に一度だけの人生を与えたのだから。それに、毎日どこか
の収容所で致死処分になる犬がいるのに、彼らを救わずクローンを作って
犬人口を増やすなんて、いかがなものか。

昔読んだ萩尾望都のSF漫画を思い出す。宇宙での危険なミッションへ旅立つ
前に、乗組員はみな自分のクローンを用意する。現場で事故が起こり、ある
乗組員が死ぬ。彼女の恋人は嘆き悲しむが、やがて彼女のクローンが到着する。

亡き彼女とうり二つのクローン。しかし、クローンには彼らの愛の記憶がない。
自分の愛する人はやはり死んだのだ、と、彼は喪失感に打ちのめされる。
かつての恋人とそっくりなクローンを目の前にしながら。