「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

ハチのムサシは死んだのさ・・・作詞:内田良平氏

2013-02-08 06:27:19 | ビバ!チバテレビ
【ビバ!チバテレビ】

チバテレ・ジーパン編も気が付けば#90。
山さんの髪形もだんだん変わってきます。

そういえば昨日、露口さんとお話をさせていただいた「夢」を見ました(^_^;)
話の内容は全く覚えていませんが(^_^;)

第90話 49.04.05 非情の一発 (山さん)内田良平 神田隆 片山由美子

このあたりの作品は番組改変期の豪華さを背負った形の作品が多く、その4月期首はじめにこんなシブイ作品を持ってくることに、当時の太陽の順調さが垣間見られます。
火葬場での雨が象徴するように、この作品のイメージは「春雨(無論食べる方ではなく・・・)」だったりします。
名優・内田良平氏が演じる用心棒・坂田は、その筋の職人であるから故に愛する婚約者を巻き込んでしまい、死なせてしまいます。
そのストイックさの背景には、自らの不惑的年齢になったという、切実な部分が絡んできます。
つぶしが効かない年齢になってしまった自分が、女を抱えて、自分の職分である用心棒という所から逸脱して一発勝負に出てしまうという不幸。
山さんはそういうアウトローな坂田に自分と似ている部分を感じとり、更に犯罪は憎いものの、坂田の「殺さず屋」というポリシーには感銘を少なからず受けているようで、坂田には決して一発勝負をさせないようにけん制しますが、結果坂田は「踏み込んでしまいます。」

良かれと思ってやったことが、全て裏目に出て、何もかも失ってしまう坂田。
それを別な言葉で犯罪では得る者は無いという事を諭す山さん。

坂田にはやることが一つ、ここまで追い込んだ「依頼主」への復讐になっていきます。

単純ではない深みのある犯罪者像を内田氏が好演します。
更に、’70年代の心地よい香り、太陽でも屈指のハードボイルドさを愉しめる傑作だと思います。

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トシさん登場! 太陽が本格的「後期」突入。

2013-02-08 06:00:33 | 日テレプラス日誌
【日テレプラスへのおさそい】

太陽ファン、地井さんファン待望の登場編放送ではないでしょうか。
ちい散歩の地井さんもいいですが、我々としてはやっぱりトシさんでありナカちゃんであり・・・・。

第526話 57.10.08 井川刑事着任! (トシさん)北條清嗣 平泉成

多くは語られていませんが、辰平さん・木之元さんは制作側の意向で10周年という節目で降板ということになったようですが、お二人とももっと続けたいという部分はもしかしたらあったようにも感じられ、その辺りの番組的な継続の意思の強さを制作側に感じます。
ファンとしても俳優さんとしても残念な面はあるのですが・・・。
ここに竜さんの降板が急遽入ることになり、太陽世界は混沌としながら、かつ太陽としての歴史をリセットして再出発を余儀なくされる状態になります。
さらにある意味主導者の御一人であった岡田P氏が太陽表舞台から去ったことで、いよいよリフォーム的様相になってきます。

太陽の場合は全員主役的側面があるため、長さんのある意味「凡人でありながら実は非凡」であり根を確り張った男性像、ロッキーの純朴でありながらアクティブでさらに普通の家庭人的な匂いも漂わせる男性像、そしてミスター太陽であるゴリさん、この3名が抜けた穴は相当に大きく、既存メンバーである山さん・ドック・ジプシーにはかなり負担が大きかったと思われます。

そして新メンバーは旧メンバーの同じ轍を踏ますことなく、別な個性をぶつけ、さらにはスコッチ登場時のように太陽の番組自体の泡立て役を担わせます。ボギーには刑事の枠に収まらない破天荒さ、確かにマカロニもそうでしたが、反発力はボギーの方が勝ります。
そして今回登場するトシさんは、確かに長さんの後任であり、家族構成も同じなのですが、中身は今までの太陽では描かれなかったリアルな男であり、さらに刑事職人という部分を背負った、実をいうと太陽キャラのなかで一番男臭いキャラクターとして描かれます。

世良さんにしても、そして地井さんにしても相当なプレッシャーだったと思います。

なので、#524まで華やかな部分(これはゴリさんが相当担っていた部分だと思います。)がかなりあったのが抑えられ、#525からのジーパン編的緊張感を継続して纏うことになります。

そんな背景を背負ったトシさん登場編は、スコッチ登場編を原案とした感じで、七曲署で発生した事件が実はトシさんの前任署である河南署で扱っていた事件の続きだったり、容疑者=犯人役が北條氏だったりします。

ただ、決定的に違うのが、トシさんはスコッチのような「はぐれ刑事」ではなく、協調性を重んじながら、実は有事になると禁じ手も惜しまないという鋭い刃物にような切れ味を持つ怖さというのも持っているということで、スコッチのように、非情を装いながら奥底では優しさを持つというキャラの背景とは全く逆な人物像です。

しかしながら、それでトシさんが非情かというとそうではなく、刑事職人であるからして、家族を巻き込むという部分と、不器用な家族に向けての信頼を愛情をその禁じ手に見出せるというところに、トシさんの独自性の象徴的行動として、登場編に取り入れられていると思います。

今回の禁じ手に近いことはかつても取り入れられたことがありましたが、大抵がその家族が事件に関係してしまっていたか、それとも逆に巻き込まれてしまったかというところですが、今回は全く関係ない。
その部分を、どう見るかでトシさんの印象がかなり変わってくると思います。

これも一つの愛情表現なのだということなんだと・・・・。

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