「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

ファミ劇太陽放送10/8  女性不審のゴリさんが一途な女心に心動く/ジーパンが心許した女心の危険な一途さは何処へ・・・

2019-10-08 00:08:18 | ファミ劇日誌
さて、10/8スッポン記念日のファミ劇太陽放送です。


【CS】

▼ファミリー劇場HDリマスター版 ジーパン編


10/8(火)
17:00~18:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#94
ファミリー劇場HD(CS)


10/8(火)
18:00~19:00
[HV]太陽にほえろ! HDリマスター版/ジーパン刑事編#95
ファミリー劇場HD(CS)



第94話 49.05.03 裏切り (ゴリさん・殿下)

ゲスト:横山リエ
 宮川洋一 山口嘉三
 所雅樹 遠藤孝子 菅原慎予 菊地正孝 河合良子

脚本:鎌田敏夫
監督:木下亮

中光産業の売り上げ金二億五千万円を持ち逃げした事務員・高村八重が神奈川で万引き働いて逮捕された。
一方、七曲署には中光産業が脅し屋の下田に恐喝されているとの情報が入る
八重と下田は同棲していた間柄だった。
そんな時、見合い相手に二股をかけられていたゴリさんは落ち込んでいたところ、ボスから八重の護送の命をもらう。
ロマンスカーでの護送、殿下が慰めるものの、ゴリさんはもはや女性不信に陥ってしまっていた。
八重は隙を見せれば逃げようとしたりするじゃじゃ馬で、優しい態度の殿下とは裏腹に厳しい態度で臨むゴリさん。
そして人知れず車内に居た下田の協力で逃走に成功するものの直ぐに取り押さえられてしまう。
その彼らに新婚カップルが話しかけてきて自分たちと弁当を一緒に食べてほしいと頼んでくる。
カップルの話に感動したゴリさんと八重は弁当を口にするものの、殿下は断る。
新宿駅に到着し、ロマンスカーから降りた直後にゴリさんと八重は苦しみだし、病院へ担ぎ込まれた。
2人は強烈な食中毒にかかり、鑑識の結果、弁当には強力なサルモネラ菌が混入されていたことが判る。
毒をもったカップルの男の指に印刷インキがついていたことから、印刷工の文男と光子が確保された。
2人は下田に頼まれてやったと自供、八重はそれを聞いてショックを受けるが・・・・・。


人好きゴリさんがそれが裏目に出て難儀に遭遇してしまいます。
特に今回のヤサぐれ度はジーパン登場に次ぐ感じで、今回の見合いは相当乗り気だったのが解ります。
その女性不信も当初はあれだけ嫌悪感する抱いていたヤエによって氷解していきます。
そして見逃せないのが殿下。
当時は既に「もっとも優しい刑事」化していましたが、初期からのキレを見せる部分もあり、定評のあるゴリ島コンビの真骨頂みたいな作品にもなっています。

受難連続のゴリさん、ジーパン編では強烈な受難が続いた殿下が注目されますが、ゴリさんの方が件数的には多い感じで不憫すぎます・・・。
すっかり黄昏ちゃってますし・・・デンカは逆にそれを見て立ち直っている感じもあるし(^_^;)
そもそもゴリさんは人好きで成り立っているキャラですから、ここまで人間不信になるのも珍しいんですが、どうしても女性が絡むと男ってこうなっちゃいますね・・・。
しかし、それをプラスしてもゴリさんのヤエへの態度はちょっと異常と思えるほど手厳しかった・・・完全にチンピラ扱いですからね・・・。
でも、これって理由がありそう。
性別・立場は違えど、ゴリさんとヤエは根っこではどこか似ている感じがします。
ヤエが殺されてあそこまで激高した(下田の首まで締めていた)のは多分そのためだったんじゃないかと。

多分、全く刑事としての立場とか関係なかったら、あの二人は意外と意気投合した感じがするので、悲劇的結末はちょっと寂しい感じがします。

確か、ズックさんからお聞きしたと思いますが、本作は東京の下町(上野近辺)がロケ地として多用されているようです。
また、木下亮監督の太陽初出陣1作目です。




第95話 49.05.10 愛のシルクロード (ジーパン・シンコ)

ゲスト:杉田景子
 山西道広
 青木敏夫 森本三郎 尾崎八重 佐藤勝貫 荒井一雄 小坂育男

脚本:長野洋
監督:木下亮


発見された刺殺体は中村というチンピラで、現場から被害者とは別人の学生証が発見された。
その学生証から大学生・伊藤啓一が容疑者として浮かぶが、彼は姿を消していた。
伊藤は真面目な男であったものの、中村とはアルバイト先のスナックで顔見知りだった可能性が出てきた。
しかし、凶器の指紋が伊藤のものと判明、容疑は確定的となった。
伊藤のアパートの家宅捜索で、金に張ってある破れかけた中央アジアの風景写真がシンコの目をひいた。シルクロードに関する本の頁には女子大生と思しき女性の写真が挟んであった。
ジーパンとシンコは、その女子大生・追川弥生に会うものの、伊藤とは1年前に別れたという。
無愛想な弥生にシンコは逆に伊藤が殺人を犯したことを感じていたのではないかと思う。
ボスはシンコの直感を支持し、弥生のマークをジーパンとゴリさんに指示した。
張り込みを続ける数日、弥生の真面目さにある意味好感を持ってきていたジーパンは悪漢に拉致されかけている彼女を助けて、結局張り込みがバレテしまうものの、怪我をしたジーパンが彼女から手当を受ける。
そして、その状況をボスは逆手にとり、ジーパンに弥生とデートするように命令、無骨なジーパンと弥生の微笑ましい交際が始まった。
弥生は伊藤がシルクロードの旅に憧れていた事を話すなど、ジーパンとの距離を縮めていくかに思えた。
しかし、弥生は神社の境内でジーパンの目を盗んで伊藤と連絡をとった。そして帰りの満員電車の中でジーパンから拳銃をすり取り、ジーパンの前から姿を消してしまった・・・・。


シルクロードを縦走することが夢である大学生が、その夢を実現させる寸前に資金を奪い取られ、復讐するという切ない話であります。

久々のジーパン主演編、そして久々のシンコ登場。
ジーパンとしては本当に久々のロマンス編でありますが、拳銃を奪われたりや、「なんとなく三角関係」的な展開、久々に登場したシンコのなんというか艶っぽさというか、アクションはほとんど無いものの結構見どころの多い作品になっています。#100以後はちょっと「殉職フラグ」を感じる主演作が多くなるので、それを感じさせない作品としては貴重な存在だと思います。

ゲストはポーラテレビ小説の主役をやり終えたばかりの文学座・杉田景子氏、優作さんの盟友である山西さんは#65で初登場以来、3度目のゲストとなります。

ジーパン版「愛するものの叫び」的な部分もありながら、あくまでも淡い恋の味をにおわせ、最後には破滅的方向へ向かっていく・・・。
というほど、今回の事件はそこまで行きませんでしたし、この手の作品では比較的安心して観ていられるかもしれません。

ただ、見た目通り真面目で全く野心を持たない弥生があれ程に恋愛にのめり込むと言う所がショッキングかもしれませんね。
ジーパンの拳銃を奪うわけですから・・・いつもであればそれだけでも物語のメインになる出来事なのですが。

全体的にどれも突き抜けているわけではない、一つ一つの事柄が一つ一つ繋がって淡々と物語が進行して行く様は逆に新鮮かもしれません。
ただ、それがどれも埋没していないところが、この作品を名作と言わしめている一つの理由なんじゃないかと思います。

ジーパンも弥生の事が理解できない部分もあったようですが、裏を返せばアンタとシンコだって似たようなものじゃないという感じもしますし、
あくまでも刑事として振舞うシンコにしても、顔や態度には出さないものの、最後にハンカチをジーパンの手に巻いて、ちょっとけん制してるし(^_^;)
それを見てボスも笑っているし。

でもこういう風景をみていると、やっぱり寂しくなりますね・・・ラストが近付いているということで。
まあ、「シルク道路」(意味は通じる(^_^;))やウナギがラーメンに化ける件で、その辺りにも成熟を感じます(^_^;)

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