さて、12/17サンテレビ・太陽放送。
#181は、高校生の轢死体が発見され、その背景に議員とゼネコンの癒着が・・・。
純粋に善意で行動しただけの少年を無残に殺害したその大物たちに喰らい下がるゴリさんでしたが、翻る証言、外部圧力からの捜査中止命令、少年の姉までにも魔手が・・・。
事件が事件だけに重苦しい雰囲気が流れながら、ゴリさんの奮闘が見ているこっちも引き込む隠れた名編です
石塚「どんな事情があれ、罪のない高校生を殺して平気で生きてるような奴を俺許せねぇんだよ。」
【地上波】サンテレビ・テキサス&ボン編
12/17(日)
11:00~11:54
ドラマ 太陽にほえろ!(テキサス・ボン編 第14話)
サンテレビ1(地上波)
第181話 51.01.02 壁 (ゴリさん)
レギュラー:藤堂俊介
石原裕次郎
三上順
勝野洋
田口良
宮内淳
山村精一
露口茂
石塚誠
竜雷太
島公之
小野寺昭
野崎太郎
下川辰平
矢島明子/木村理恵
ゲスト:伊藤めぐみ
稲葉義男 嵯峨善兵
守田比呂也 灰地順
上野山功一 堤昭夫 大丸二郎
牧田正嗣 松尾文人 山中康司 衣竜快次 斉藤恵子
脚本 杉村のぼる 小川英
監督 高瀬昌弘
夜半に近くなっていた時間帯に、高校生のひき逃げ事故にあい死亡した。
死んだ高校生の秀雄はレストランに勤務する姉・洋子と二人暮らし、秀雄は洋子に頼まれた客の忘れ物である書類の入った鞄を「南郷建設」へ届けにいって事故に遭ったのだという。
若い生命が失われて憤りを感じていたゴリさんであったが、鑑識結果で単なる事故では不自然な点が数々判明、殺人である可能性が高まり、更に鞄の持ち主である「南郷建設」社長は大物政治家と利権で繋がっており、自分の立場を守る為であれば手段を選ばない存在と知ると、その鞄の中身により秀雄は生命を奪われたのではないかと推理、その怒りは倍増していく。
南郷社長はレストランへ行った覚えのあることは認めたが、鞄を持っていたことは否定、裏付けも全て南郷の主張通り証言がとれたが、南郷であればアリバイ工作もたやすい。
さらに洋子はレストランを辞める結果となり、その前後から怪しい男たちに付け狙われていた。怪しい男を任意同行で引っ張ったが、洋子の尾行についてはまったくなにも答えず釈放、その後洋子はライフルで狙撃されるなどで、保身の為証言を翻しゴリさんたちを避けるようになる。南郷側の悪辣な仕業はまったく証拠を残していない。かつ秀雄を殺し、洋子まで生命の危険を負わせる書類の正体も不明、この状態で南郷に対して捜査令状を請求するが、判事は令状を出さなかった。
山さんが書類の内容が大物政治家との献金癒着に関するものということを突き止めたが、これも根拠がなく、捜査は行き詰ってしまう。
ゴリさんは尾行の中止命令が出ながらも、南郷をマークしていたが、洋子が今度は車にひき逃げされてしまう・・・・。
ゴリさんのごり押し捜査が見どころなのですが、何より親切心が仇となって高校生が殺されてしまうという非常に凶悪な事件の発端、それには収まらず姉までにも魔手が及ぶという展開、中身をしっかり確認・認識していない姉弟に対しここまでの非業を行える南郷社長の外道さは相当悪辣、稲葉さん演じる南郷社長のノーマルさが逆に恐怖を掻き立てます。
伊藤めぐみさんの洋子についても、南郷に対してノーマルな憎しみを抱いていながら、自らの生命の危機が迫ると証言を翻す等もこちらも現実的、そこにゴリさんが奮闘するという展開は刑事としての職務の重要さというのを説いている感じがあります。
いずれにせよ、結構ありがちなストーリーと見せかけて、捻った部分も多々あります。
年が明けて1976年最初の放送は1月2日。
新年1作目は毛色の違った作品が多いなかで、この作品については年の初めがこれ?という非常に不条理で辛口な作品になっています・・・が、逆境の中で事件を解決するカタルシス的な部分が狙い?
実は製作・台本順は#189「人形の部屋」が12月放送予定でしたが保留、#179「親と子の條件」が年末#180「訣別」が年始に放送予定だったようです。