面影走る仏間明りの春障子 森本あやの
面影映る ではなく
面影走る ここが肝だろう
仏間の灯に障子に映ったような面影
気のせうだったのだろう
仏になって間の浅い故人はまだまだ近くにいるのだ
(小林たけし)
【春障子】 はるしょうじ(・・シヤウジ)
日本古来の住居に欠かすことができない障子。春、差し込んでくる日差しに明るさが増し、夕方の日差しも伸びるようになる。
例句 作者
妻の客ばかり来る日や春障子 皆川盤水
灯を消せば船が過ぎをり春障子 加藤楸邨
春障子閉ぢたる前に禰宜の沓 遠藤梧逸
いつの間に樟の影置く春障子 川崎展宏
激流へ切貼多き春障子 岡本 眸
妻の客ばかり来る日や春障子 皆川盤水
灯を消せば船が過ぎをり春障子 加藤楸邨
春障子閉ぢたる前に禰宜の沓 遠藤梧逸
いつの間に樟の影置く春障子 川崎展宏
激流へ切貼多き春障子 岡本 眸