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見えぬもの追いかけてゆくしゃぼん玉 中村克子
このしゃぼん玉を吹いているのは作者に相違あるまい
求道のように精進している作者の想い
深めれば深まるほど見えなくなってくる深い深淵
だからこその価値の尊さを知る
また新たな精進を誓う作者が浮かんでくる
(小林たけし)
【石鹸玉】 しゃぼんだま
石鹸水やむくろじの実を溶かし、その液を細い管の端につけて吹き、気泡を作る。日光に映じて美しい7色の光彩が現れる。春の子供の遊びである。
例句 作者
しやぼん玉夢潰えるに音のなき 金子孝子
空に出て色消ゆ焼跡のしやぼん玉 金子兜太
シャボン玉庭に宇宙の生まれけり 岡安仁義
しやぼん玉こゝろもとなくふくれけり 日野草城
しやぼん玉山手線の映り過ぐ 藤田湘子
流れつつ色を変へけり石鹸玉 松本たかし
鉄格子からでも吹けるしやぼん玉 平畑静塔
しゃぼん玉いつしかわが子遠くなる 山本静桜
石鹸玉格子もぬけず消えにけり 増田龍雨
しやぼん玉夕日を入れしまま消えぬ 加藤瑠璃子
負けた子が逆さまに立つシャボン玉 松本勇二
転た寝の只今石鹸玉のなか 大竹照子
転生の途中のやうなしやぼん玉 松下カロ
遊ばれて昭和に戻るしゃぼん玉 高橋修宏
韃靼の空まで届けしやぼん玉 水野二三夫
風のかたはら拾ひ出すしやぼん玉 伊東類
しやぼん玉夢潰えるに音のなき 金子孝子
空に出て色消ゆ焼跡のしやぼん玉 金子兜太
シャボン玉庭に宇宙の生まれけり 岡安仁義
しやぼん玉こゝろもとなくふくれけり 日野草城
しやぼん玉山手線の映り過ぐ 藤田湘子
流れつつ色を変へけり石鹸玉 松本たかし
鉄格子からでも吹けるしやぼん玉 平畑静塔
しゃぼん玉いつしかわが子遠くなる 山本静桜
石鹸玉格子もぬけず消えにけり 増田龍雨
しやぼん玉夕日を入れしまま消えぬ 加藤瑠璃子
負けた子が逆さまに立つシャボン玉 松本勇二
転た寝の只今石鹸玉のなか 大竹照子
転生の途中のやうなしやぼん玉 松下カロ
遊ばれて昭和に戻るしゃぼん玉 高橋修宏
韃靼の空まで届けしやぼん玉 水野二三夫
風のかたはら拾ひ出すしやぼん玉 伊東類