竹とんぼ

家族のエールに励まされて投句や句会での結果に一喜一憂
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あらたまの春著に着かへ用のなき 久保田万太郎

2021-01-08 | 今日の季語


あらたまの春著に着かへ用のなき 久保田万太郎


なんとも万太郎俳句らしい俳句ではないか
新たまっての気分は高揚しているのだが
誘われもせず、誘う相手もいないことに気づく
せんのないやるせない作者に
「ヨッ、ご同輩」と声をかけたい
(小林たけし)



春着(はるぎ) 新年

子季語 春衣、春著、正月小袖、春小袖、花小袖、松がさね、初重ね、若草衣、初衣裳
関連季語  
解説 女性や子どもが正月に着る晴着をいう。旧暦のころ、正月は春を迎えることであり、正月
に着る春の着物が、春着そのものだった。
来歴 『滑稽雑談』(正徳3年、1713年)に所出。

例句 作者

いささかの他人行儀も春着かな 森岩雄
お百度を踏みて春著に目もくれず 浜渦美好
かかる丈の衣桁の春著着るものか 爽雨
かざしては復も春着の袖を見る 山口誓子
かの壁にかかれる春著焼け失せし 桂信子 黄 瀬
からたちの垣に沿ひけり春著の子 加藤三七子
ぎこちなき夫の手借りて着る春着 黒川悦子
すと立ちて帯が光りぬ春著の妓 高濱年尾
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