道に弾む成人の日の紙コップ 秋元不死男
晴て飲酒を許される成人の日の若者の声が聞こえる
少々の羽目外しも大目にみられる
紙コップの酒は弾んで飲むより零れるほうが多いかもしれない
女子は晴の装いで久の幼馴染と語り合う
そこぬけの祝いに酔いしれて親も感慨はひとしおである
(小林たけし)
【成人の日】 せいじんのひ
◇「成人祭」 ◇「成人式」
戦後定められた国民の祝日。満二十歳に達し成人となった男女を祝福する日。
例句 作者
足袋きよく成人の日の父たらむ 能村登四郎
山畑を遠回りして成人す 吉田鴻司
徴兵ない成人の日の孫らへ酌む 大木石子
成人の日の生温き水を飲む 長谷川はるか
成人の日をくろがねのラツセル車 成田千空
新成人川なき橋を渡りけり 対馬康子
明日に履く新成人の靴大き 八木筬大
遠富士や成人の日の観覧車 井上匡
風の名を一つ覚える成人日 佐藤日和太
足袋きよく成人の日の父たらむ 能村登四郎
山畑を遠回りして成人す 吉田鴻司
徴兵ない成人の日の孫らへ酌む 大木石子
成人の日の生温き水を飲む 長谷川はるか
成人の日をくろがねのラツセル車 成田千空
新成人川なき橋を渡りけり 対馬康子
明日に履く新成人の靴大き 八木筬大
遠富士や成人の日の観覧車 井上匡
風の名を一つ覚える成人日 佐藤日和太