
寒雷やびりりびりりと真夜の玻璃 加藤楸邨
真夜の玻璃
真夜中のガラス窓のたてる音
大きな寒雷に実際は聞こえていないガラスの悲鳴
びりりびりり のオノマタベはなかなか言えない
(小林たけし)
冬の雷】 ふゆのらい
◇「寒雷」
冬に鳴る雷。一般的に雷は夏のものであるが、少ないが冬にも鳴る。特に日本海側では多いとされる。しかし、夏の雷とは異なり、少し鳴って止んでしまうが、重厚な響きが心に沁みる。
例句 作者
帯結ぶ手を止め聴きし寒雷や 小坂順子
兵馬俑八千起たす寒の雷 久保千鶴子
寒雷をひとつころがし海暁くる 阿部みどり女
寒雷や地べたに坐り炭ひけば 菖蒲あや
冬の雷家の暗きに鳴り籠る 山口誓子
寒雷や針を咥へてふり返り 野見山朱鳥
ついに鳴り轟きにけり寒の雷 川島彷徨子
寒雷の音高ければ地軸揺る 高橋欣也
寒雷雨唐竹割りに滝落とす 國定義明
帯結ぶ手を止め聴きし寒雷や 小坂順子
兵馬俑八千起たす寒の雷 久保千鶴子
寒雷をひとつころがし海暁くる 阿部みどり女
寒雷や地べたに坐り炭ひけば 菖蒲あや
冬の雷家の暗きに鳴り籠る 山口誓子
寒雷や針を咥へてふり返り 野見山朱鳥
ついに鳴り轟きにけり寒の雷 川島彷徨子
寒雷の音高ければ地軸揺る 高橋欣也
寒雷雨唐竹割りに滝落とす 國定義明