指先にぬくもり伝う猫柳 飯田蒼水
猫柳にそっと指先を触れてみる
ただそれだけなのだが
春の到来を告げるには他の言辞は不要だ
春の季語 猫柳の秀逸句だろう
(小林たけし)
【猫柳】 ねこやなぎ
◇「えのころ柳」
カワヤナギの季節的な愛称。日本全土の山野の川べりに自生する。2月頃葉の出る前に、銀鼠色の絹毛の花穂をつける。その艶のある密生した毛が、猫を思わせるので、この名がある。雌雄異株。雄花は黄色で、雌花は白
例句 作者
せせらぎの音のしてゐる猫柳 戸田さとえ
どの指にも平和と書いて猫柳 徳才子青良
二の足を軽くしている猫柳 久行保徳
喧噪の外へ膨らみ猫柳 新川敏夫
時がまだなかった頃の猫柳 川名つぎお
来て見ればほほけちらして猫柳 細見綾子
母の愛うす紅色の猫柳 築部由紀美
せせらぎの音のしてゐる猫柳 戸田さとえ
どの指にも平和と書いて猫柳 徳才子青良
二の足を軽くしている猫柳 久行保徳
喧噪の外へ膨らみ猫柳 新川敏夫
時がまだなかった頃の猫柳 川名つぎお
来て見ればほほけちらして猫柳 細見綾子
母の愛うす紅色の猫柳 築部由紀美