福島第1原発の処理水放出についてIAEAが報告書を公表し、その内容は「処理水放出は『安全基準に合致』」としたようです。
その処理水は次の通りのものが放出されるようです。
引用開始(一部抜粋)
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/hairo_osensui/alpsqa.html
Q3:海洋放出は安全な処分方法なのでしょうか?
ALPS処理水の処分に当たっては、①トリチウム以外の放射性物質を規制基準以下に浄化した上で、②海水でトリチウム濃度を希釈することで、放射性物質の濃度を、規制基準を大幅に下回るレベルにします。トリチウムについては、規制基準の1/40(WHO飲料水基準の約1/7)以下にします。さらに、実施に当たっては、安全性を確保すべく、放射性物質の濃度を確認した後、福島第一原発から海洋に放出します。加えて、放出前後の状況は国際機関など第三者が確認します。 また、トリチウムの海洋放出については、世界中の数多くの原子力施設で実績があり、安全性に関する世界共通の考え方に基づいて実施されています。 ※海洋放出による環境への放射線の影響について、国際的な手法により東京電力が評価した結果、極めて軽微であることが示されました(ALPS処理水をこの処分方法で海洋に放出した場合の1年間の放射線の影響は、自然界から受ける放射線の影響の数万分の1と非常に小さいと評価されています)。本評価の技術的な妥当性については、原子力規制委員会の確認と第三者の立場としてのIAEAによる評価を受ける予定です。
(中略)
Q5:トリチウムは、生物濃縮しないのですか?
「生物濃縮」とは、ある物質が生物の体内に取り込まれたのちに排出されずに蓄積され、食物連鎖によってさらに上位の生物に取り込まれ、これを繰り返すことで、どんどん濃縮されていくという現象です。しかし、これまでの研究では、水の状態のトリチウムが生物濃縮を起こすことは確認されていません。これは、トリチウムが水と同じようにほとんどが生き物の体の外へ排出され、体内に蓄積されることはないためです。
(中略)
Q8:福島第一原発と他の原子力施設から排出される水の違いは?
福島第一原子力発電所の建屋の中に存在する汚染水は、一般の原子力発電所からの排水には通常含まれない(例えば、セシウムやストロンチウムなどの)放射性物質が含まれています。これらの放射性物質は、ALPSによる浄化処理により、国の規制基準を遵守する形で排出されることになります。また、これらの放射性物質は、各国の再処理工場からの排水にも含まれていますが、同様に各国の規制基準を遵守して排出されています。規制基準は、確立された国際的な基準を踏まえて定められており、放射性物質の種類によらず、また事故炉か通常炉かを問わず、含まれるすべての放射性物質の放射線影響の合計で判断されます。
引用終了
ウーム、どうなんでしょう。
「IAEAが科学的な根拠に基付いて安全と公表した」なら、個人的と言う程度ですが「科学的な根拠に基付いて疑問と思う点を書きたい」と思います。
第1の疑問。
放出する処理水が安全なら、別に全長約1030メートルの海底トンネルなんて使わなくて、岸壁からダダ洩れさせれば良いのではないでしょうか?
第2の疑問。
夏季に処理水放出するって、南東や南からとかの季節風で簡単に岸の方に処理水が吹き寄せられるのではないでしょうか? それだったら「冬季とかの北西の季節風や季節風に限らず西よりの風が顕著な時にまとめて放出し、なるべく南東とか東南東とか東とかに処理水が更に沖に吹き出されてより希釈されやすいようにした方が余程安心感が有るのに」、です。
第3の疑問。
「福島第一原子力発電所の建屋の中に存在する汚染水は、一般の原子力発電所からの排水には通常含まれない(例えば、セシウムやストロンチウムなどの)放射性物質が含まれています。」との事でその濃度は安全なレベルという旨の話ですが、つまり「処理水の濃度」が問題なだけではなく「処理水の総量」が問題なんで、「その総量次第では核種が生物濃縮される魚介類などの総量がどれだけ発生するか」、と言う点について現時点ではあまり示されていないような気がします。
例えば種類にもよりますがマグロやクジラや深海魚の少なからぬ割合の種類などは有機水銀の蓄積が高いケースが多い為、妊婦が食べる量やペースは制限した方が良い、と言うのは生物濃縮の問題が有るからなんです。
この点は厚労省も明示しています。
と言う事はトリチウム以外のセシウム、ストロンチウム、その他の核種について総量次第でどれだけ生物濃縮が起きるのか、また均一に多くの海洋生物や海洋植物に蓄積するわけではなく「バラつき」も有るわけで、そのバラつき次第ではどうなるのか、と言う事です。
とりあえず疑問に思った内の最低限だけを列挙しましたが、これらの疑問を解消できるような科学的根拠の開示や科学的対応がなされればその時はまた判断し直そうか、とは思えなくも有りません。
実は他にも疑問点は有りますが、今回の記事ではここまでにしておきます。
その処理水は次の通りのものが放出されるようです。
引用開始(一部抜粋)
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/hairo_osensui/alpsqa.html
Q3:海洋放出は安全な処分方法なのでしょうか?
ALPS処理水の処分に当たっては、①トリチウム以外の放射性物質を規制基準以下に浄化した上で、②海水でトリチウム濃度を希釈することで、放射性物質の濃度を、規制基準を大幅に下回るレベルにします。トリチウムについては、規制基準の1/40(WHO飲料水基準の約1/7)以下にします。さらに、実施に当たっては、安全性を確保すべく、放射性物質の濃度を確認した後、福島第一原発から海洋に放出します。加えて、放出前後の状況は国際機関など第三者が確認します。 また、トリチウムの海洋放出については、世界中の数多くの原子力施設で実績があり、安全性に関する世界共通の考え方に基づいて実施されています。 ※海洋放出による環境への放射線の影響について、国際的な手法により東京電力が評価した結果、極めて軽微であることが示されました(ALPS処理水をこの処分方法で海洋に放出した場合の1年間の放射線の影響は、自然界から受ける放射線の影響の数万分の1と非常に小さいと評価されています)。本評価の技術的な妥当性については、原子力規制委員会の確認と第三者の立場としてのIAEAによる評価を受ける予定です。
(中略)
Q5:トリチウムは、生物濃縮しないのですか?
「生物濃縮」とは、ある物質が生物の体内に取り込まれたのちに排出されずに蓄積され、食物連鎖によってさらに上位の生物に取り込まれ、これを繰り返すことで、どんどん濃縮されていくという現象です。しかし、これまでの研究では、水の状態のトリチウムが生物濃縮を起こすことは確認されていません。これは、トリチウムが水と同じようにほとんどが生き物の体の外へ排出され、体内に蓄積されることはないためです。
(中略)
Q8:福島第一原発と他の原子力施設から排出される水の違いは?
福島第一原子力発電所の建屋の中に存在する汚染水は、一般の原子力発電所からの排水には通常含まれない(例えば、セシウムやストロンチウムなどの)放射性物質が含まれています。これらの放射性物質は、ALPSによる浄化処理により、国の規制基準を遵守する形で排出されることになります。また、これらの放射性物質は、各国の再処理工場からの排水にも含まれていますが、同様に各国の規制基準を遵守して排出されています。規制基準は、確立された国際的な基準を踏まえて定められており、放射性物質の種類によらず、また事故炉か通常炉かを問わず、含まれるすべての放射性物質の放射線影響の合計で判断されます。
引用終了
ウーム、どうなんでしょう。
「IAEAが科学的な根拠に基付いて安全と公表した」なら、個人的と言う程度ですが「科学的な根拠に基付いて疑問と思う点を書きたい」と思います。
第1の疑問。
放出する処理水が安全なら、別に全長約1030メートルの海底トンネルなんて使わなくて、岸壁からダダ洩れさせれば良いのではないでしょうか?
第2の疑問。
夏季に処理水放出するって、南東や南からとかの季節風で簡単に岸の方に処理水が吹き寄せられるのではないでしょうか? それだったら「冬季とかの北西の季節風や季節風に限らず西よりの風が顕著な時にまとめて放出し、なるべく南東とか東南東とか東とかに処理水が更に沖に吹き出されてより希釈されやすいようにした方が余程安心感が有るのに」、です。
第3の疑問。
「福島第一原子力発電所の建屋の中に存在する汚染水は、一般の原子力発電所からの排水には通常含まれない(例えば、セシウムやストロンチウムなどの)放射性物質が含まれています。」との事でその濃度は安全なレベルという旨の話ですが、つまり「処理水の濃度」が問題なだけではなく「処理水の総量」が問題なんで、「その総量次第では核種が生物濃縮される魚介類などの総量がどれだけ発生するか」、と言う点について現時点ではあまり示されていないような気がします。
例えば種類にもよりますがマグロやクジラや深海魚の少なからぬ割合の種類などは有機水銀の蓄積が高いケースが多い為、妊婦が食べる量やペースは制限した方が良い、と言うのは生物濃縮の問題が有るからなんです。
この点は厚労省も明示しています。
と言う事はトリチウム以外のセシウム、ストロンチウム、その他の核種について総量次第でどれだけ生物濃縮が起きるのか、また均一に多くの海洋生物や海洋植物に蓄積するわけではなく「バラつき」も有るわけで、そのバラつき次第ではどうなるのか、と言う事です。
とりあえず疑問に思った内の最低限だけを列挙しましたが、これらの疑問を解消できるような科学的根拠の開示や科学的対応がなされればその時はまた判断し直そうか、とは思えなくも有りません。
実は他にも疑問点は有りますが、今回の記事ではここまでにしておきます。