H22-1-22(金)女三人寄れば姦しい。

居眠りや読書、携帯操作など、それぞの態様で比較的静寂を保っているのが普通だ。
だがその日の車内は、三人のオバハンがペチャクチャペチャクチャと、口角泡を飛ばしている。自分達の夫や子供たち、友人たちの愚痴や不満を言い合っている様は、まるで聞こえよがしだ。一人は笑って頷いているだけだが、話し声は車内に響く。


しばらくすると、前に座ってたじいさんが「うるさい」と怒鳴った。
瞬間、車内が凍る。
ああ、よかった。聞き苦しいなあと思っていただけに、ホッとする。 本に集中。

面と向かって言えないような友達の悪口も、そこにいないことをいいことに、ここぞとばかりに愚痴る。
微笑ましい話とか笑えるようなものならいいのだが、人の悪口のようなものばかりで、うんざりしていたのだ。
きっとこのオバさんたち、家では思い通りいかず鬱屈した生活を営んでいるに違いない。勝手に想像してみた。


そうだ。
だいぶ以前、可愛げのある言葉だと思って、ある女性たちのことをオバタリアン、こう称したことを思い出した。悪気があったわけじゃなくただ軽い気持ちだったが、自分のことと思った人は結構憤慨していた。あまりいい言葉でないらしい。
だけど今回の人たち、オバタリアンと呼んでもいいだろう、と自分なりに決めた。