H29.1.27(金) ルネサンス

昨年１１月、運動不足解消と健康維持の為ルネサンスに入会した。それから早３か月、今日は行くぞと宣言しても突然のヤボ用などでまだ５回しか行けていない。考えてみればかなり勿体ない。

この日、やっと６回目。午後３時過ぎに入った。本当はグループファイトという大汗をかくプログラムをやりたかったのだが中々タイミングが合わない。エアロバイクと筋肉系のマシーンをやった。すでに夕方５時を回っていた。４階のロッカーで着替えを済ませ２階フロアに降りた。そこにはフロントがあり真ん前に貴重品ボックスがある。その前に立った。暗証番号を入力。すると赤の点灯が消えカチャッと音がした。中を開けた。

………………。

エッ、え～～！　目が瞬いた。『入れたはずの財布と車のキーがない』空っぽ……。

驚き、そして頭は真っ白。

入れる前の空洞が目の前に広がっている。何で………！　何で何で！　狐につままれた感覚。いやいや、そんな悠長な思いはすぐに醒めた。

もう一度やり直そう。閉めてもう一度暗証番号を入れ直す。

カチャッ。今度はあった、な～んてことはなかった。

頭がおかしい？　錯覚？　まてよ、もしかしたら下のボックスに入れていたのか？　下のボックスは赤く点灯している。使用されてる証拠。次に下のボックスで試した。何の反応もない。やっぱり、最初の所で間違っていないのだ。じゃ、何でないの？

車のキーそして財布には運転免許証、健康保険証、現金、カード二枚が。

……、これ、犯罪、だよ！

これから起こり得るだろう事象を想像してみると、徐々に総毛立って行く。

車は盗まれ、運転免許証と保険証は悪用され、カードは使われ……。これは警察沙汰にするしかない。この先、絶対出てこない予感が……。

この短時間の間にいろいろ考えたが、いったい一体何のための貴重品ボックスだ。このジムには大きな責任がある。なんて日だ！　今日はいったい何て日だ！（小峠）

憮然とした表情をして受付に行った。「すいません」「はい、何でしょうか」女の子のノー天気な笑顔に気勢をそがれる。――こいつ……羨まし～い――小生にしか解らないこの不安。

「実は、貴重品ボックスに入れていたものが全部なくなっているんです」「何番でしょうか」「１４４番」「預かってます」「………」カウンターの下を覗きこんで、財布と車のキーを持ってきた。目は、輝きを取り戻した。「ありがとうございます」「カギが掛かってなかったので、預かってました」「えー？」そんなはずはないと訝る思いより、戻ってきたよろこびが勝った。