田中雄二の「映画の王様」

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『ランペイジ 巨獣大乱闘』

2018-04-12 09:12:21 | 新作映画を見てみた
怪獣VSドウェイン・ジョンソン



 遺伝子操作の実験の失敗によって、ゴリラとオオカミとワニが巨大化かつ凶暴化。シカゴを舞台に、大乱闘を始めた“怪獣”たちに、ドウェイン・ジョンソンが立ち向かう。

 特撮を前面に出した“超おバカ映画”。もともとがアーケードゲームだったせいか、アトラクションの要素が強い。

 ジャングルのシーンでは『ジュマンジ~』を思い出し、ヘリコプターのシーンでは『カリフォルニア・ダウン』(15)を思い出す、という定番のジョンソン映画。それにしても怪獣たちと互角に渡り合ってしまうジョンソンというのは、いくらなんでも…と思いつつも、最後は「まあ、彼の映画に理屈は要らないか」と妙に納得させられてしまう。これもまたお決まりのパターンだ。



 ところで、この映画でバイオテクノロジー会社社長の愚弟を演じたジェイク・レイシ―は、最近、面白いなと思っている俳優の一人。「おっ、また出てる」というタイプの、いい“二番手俳優”だ。

 英映画『人生はシネマティック!』(16)ではアメリカ人の間抜けな俳優を、『女神の見えざる手』(16)ではジェシカ・チャスティンに買われる男娼を、『クーパー家の晩餐会』(15)ではオリビア・ワイルドが空港で出会う男を、『キャロル』(15)ではルーニー・マーラに捨てられる恋人を、という具合に、どちらかといえば、間抜けで気のいい役が多い。

 こうした役は、普通に演じると嫌味に見えて、なかなか難しいと思うのだが、彼の場合、いい線でバランスが取れているという感じがするのだ。意外に悪役も似合いそうな気がするが…。
コメント
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