田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

【インタビュー】『おみおくりの作法』ウベルト・パゾリーニ監督

2015-01-16 19:25:05 | BIG ISSUE ビッグイシュー

 『THE BIG ISSUE JAPAN ビッグイシュー日本版255号』に映画『おみおくりの作法』ウベルト・パゾリーニ監督へのインタビュー記事掲載。

 本作の舞台はロンドン。孤独死を扱う市役所の役人を通して“生きること”の意味を問いかける。ここでは明かせないが、ラストシーンがとてもいい。

 監督の苗字はパゾリーニだが、大叔父はルキノ・ビスコンティ。ちょっとややこしい。

 監督は、小津安二郎の映画が大好きとのことだったが、「小津さんが神なら私はゴミみたいなもの」と謙遜していた。

 

 街で販売員の方を見掛けられましたらぜひご購入、ご一読ください。

詳細はこちら↓
http://www.bigissue.jp/latest/index.html

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『ビッグ・アイズ』

2015-01-15 09:52:46 | 新作映画を見てみた

クリエーターとプロデューサーの才能は別物

 エイミー・アダムスが『ビッグ・アイズ』で、昨年の『アメリカン・ハッスル』に続いて2年連続でゴールデングローブ賞の主演女優賞を受賞した。



 ティム・バートン監督の『ビッグ・アイズ』は、1960年代、絵画“ビッグ・アイズ”シリーズでモダンアート界で大きなブームを巻き起こしながら、その後、真の作者を巡って訴訟に発展した画家夫婦の実話を基に映画化したもの。

 “ゴーストぺインター”で妻役のアダムスはもちろん、プロデューサーとしては一流だが、“絵が描けない画家”を演じた夫役のクリストフ・ヴァルツの好演も見逃せない。二人の関係は去年話題になった佐村河内守と新垣隆の関係をほうふつとさせる。芸術家(クリエーター)とプロデューサーの才能は別物なのだ。

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「ちいさなひとのえいががっこう」ベストテン2014に投票

2015-01-13 20:22:22 | 映画いろいろ

 知り合いからの依頼で、「ちいさなひとのえいががっこう」「ちいがくベストテン2014」に投票。このサークルは、「映画を勉強しよう!」をコンセプトに、子どもも親も一緒になって映画を楽しめる場を作りたい、とボランティアの有志が集まって活動を始めたらしい。

詳細はこちら↓
https://blog.goo.ne.jp/eigagakkou/c/6ae7fafac4b3ac5d8bef797e60a762de



 さて、「子どもたちと一緒に観たい映画」「親子で観てほしい映画」となるとやはりアニメーションが中心になる。大本命の『アナと雪の女王』はあえて外して、1.『天才スピヴェット』2.『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』3.『LEGO(R)ムービー』4.『STAND BY ME ドラえもん』5.『ベイマックス』とした。30日に集計の結果が発表される。

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三谷幸喜脚本「オリエント急行殺人事件」

2015-01-12 18:38:17 | 映画いろいろ

 三谷幸喜脚本のテレビドラマ「オリエント急行殺人事件」を見る。

 アガサ・クリスティ原作、ポール・ディーン脚色、シドニー・ルメット監督の映画版(74)を、よくぞここまで模倣したものだと感心するやらあきれるやら。同世代の映画狂、三谷幸喜の面目躍如の一作で、きっと彼は俺と同じようにあの映画が大好きなのだろうな、とは思う。ただ、これを見ると残念ながらルメット版の出来の良さが際立つばかり。黒澤明の『椿三十郎』(62)を完全模倣した、森田芳光版(07)を見た時の印象に近いか。



ちなみに映画版と配役を比較してみると
野村萬斎…アルバート・フィニー
富司純子…ローレン・バコール
高橋克実…マーティン・バルサム
八木亜希子…イングリッド・バーグマン
杏…ジャクリーヌ・ビセット
西田敏行…ジャン・ピエール・カッセル
沢村一樹…ショーン・コネリー
小林隆…ジョン・ギールガッド
草笛光子…ウェンディ・ヒラー
二宮和也…アンソニー・パーキンス
松嶋菜々子…バネッサ・レッドグレーブ
青木さやか…レイチェル・ロバーツ
佐藤浩市…リチャード・ウィドマーク
玉木宏…マイケル・ヨーク
藤本隆宏…コリン・ブレークリー
池松壮亮…デニス・クイリー
笹野高史…ジョージ・クールリス
となる。

 萬斎のポワロのほかは、草笛、二宮、笹野、そして意外に青木が映画のイメージに近かった。後は…。第2夜は、三谷のオリジナルで犯人側の視点から描くという。果たしてこちらで挽回なるか。

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「ウエスタン・ユニオン」例会

2015-01-11 19:27:14 | 俺の映画友だち
西部劇愛好家の同好会「ウエスタン・ユニオン」の例会に出席。

今回は、新宿ミラノ座のラストショー『荒野の七人』(60)のレポート、

西部劇ではないが、
クリスマスや年末に見るべきフランク・キャプラの『素晴らしき哉、人生!』(46)についての話など、
また“いい話”を聞くことができた。

「ウエスタン・ユニオン」のホームページは↓
http://members.jcom.home.ne.jp/mich/union/


ところで、
膝痛で通った地元のマッサージ治療院「たなごころ」さんが、
当ブログにリンクを貼ってくれました。

ここの院長の趣味はサーフィン。



『ビッグ・ウェンズデー』(78)や
『あの夏、いちばん静かな海。』(91)を思い出す。

たなごころ治療院は↓
http://www.tanagokoro-chiryouin.jp/category/parentblog/page/4/
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【ほぼ週刊映画コラム】『96時間/レクイエム』

2015-01-10 00:05:39 | ほぼ週刊映画コラム
TV fan Webに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は

本当にこれが最終章なのか…
『96時間/レクイエム』



名台詞は↓

「ブライアンが危険なんじゃない。
彼を取り巻く世界が危険なんだ」

byスチュアート・セント・ジョン(ダグレイ・スコット)

詳細はこちら↓

http://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/984087
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『マエストロ!』

2015-01-09 09:15:32 | 新作映画を見てみた

音響のいい映画館で見るべし



 不況のあおりを受けて解散したオーケストラの再起を、若手コンサートマスター(松坂桃李)と謎の指揮者(西田敏行)を中心に描く。『毎日かあさん』(11)などの小林聖太郎が手堅い演出を施し、それを受けて俳優たちも見事なアンサンブル演技を披露する。

 楽器演奏と野球のプレーという違いこそあれ、俳優たちの技を見せながら展開する集団再生劇という点では、『アゲイン 28年目の甲子園』とも通じるところがある。

 見どころ(聴きどころ)は、クライマックスで演奏されるベートーベンの「運命」とシューベルトの「未完成交響楽」。音響のいい映画館で見るべし。

 ところで、オーケストラを描いた映画といえば、ディアナ・ダービン主演の『オーケストラの少女』(37)、フェリーニのドキュメンタリー『オーケストラ・リハーサル』(78)、フランスの映画の『オーケストラ!』(09)

   

 邦画では、群馬交響楽団の黎明期を描いた今井正監督の『ここに泉あり』(55)、テレビドラマから派生した『のだめカンタービレ』などを思い出した。

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『アゲイン 28年目の甲子園』

2015-01-08 08:36:03 | 新作映画を見てみた

キャッチボールと犠牲バントの映画



 元高校球児が再び甲子園を目指す“マスターズ甲子園”を背景に、彼らの青春時代の“ある事件”の謎解きの要素を絡めながら、中年の男たち、そして父と娘の再生を描く。キーワードは、キャッチボールと犠牲バント。そして一球“人“魂。日本版『フィールド・オブ・ドリームス』(89)の趣あり。

 見終わった後、やっぱり野球はいいなあと思わされる。美しく撮られた甲子園球場も見もの。監督、脚本の大森寿美男が、箱根駅伝を描いた『風が強く吹いている』(09)に続いて、また一本、スポーツ映画の佳作を生み出した。

詳細は後ほど。

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東京の街歩きや歴史を紹介する番組

2015-01-06 10:11:07 | 雄二旅日記

 年末年始は、東京の街歩きや歴史を紹介する番組を楽しんだ。

 「凸凹探検で謎解き!裸にしたいTOKYO」は「上野・不忍池は海だった?」「千鳥ケ淵はダムだった?」「玉川上水の奇跡の勾配とは?」など、凸凹に入り組む複雑な地形を持った東京各所に残る痕跡から、東京の意外な姿を浮かび上がらせた。

 治水、埋め立てなどを推進し、江戸を整備した徳川家康の卓見をあらためて知らされ、目から鱗が落ちた。

 「文豪の食彩」は太宰治、永井荷風、芥川龍之介、谷崎潤一郎という文豪たちが書き残した“食”の数々を通して、彼らの生活や本質といった“知られざる一面”を描く文豪探訪ドラマ。

 文豪が実際に通った実在の老舗、その店主も登場するが、東京の街歩き物として見ても面白かった。

 そういえば、先日の東国三社巡りの際に通った上野、寛永寺横の両大師橋は、今井正監督の『また逢う日まで』(50)、小津安二郎監督の『東京物語』(53)、成瀬巳喜男監督の『晩菊』(54)、田坂具隆監督の『女中ッ子』(55)など、名匠たちの映画にたびたび映り、鮎川哲也の推理小説『黒い白鳥』にも登場する“名所”。

 こうした映画の痕跡をたどる東京の街歩きも楽しいかもしれない。


 『東京物語』では、笠智衆と東山千栄子が、両大師橋で「とうとう宿無しになったのう」と語り合うシーンがあった。

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【ほぼ週刊映画コラム】『トラッシュ!-この街が輝く日まで-』

2015-01-05 19:10:45 | ほぼ週刊映画コラム
TV fan Webに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』

今週は

3人の少年たちが起こした“奇跡”とは…
『トラッシュ!-この街が輝く日まで-』



名台詞は↓

「あなたに神の御加護を」
byラファエル(リックソン・テベス)

詳細はこちら↓

http://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/983553
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