京のたんぽぽ日記

夫婦共にリタイヤした後の生活を
大好きな旅行を中心に綴っていきます。

ディズニーランドの修学旅行

2008-06-06 00:11:15 | 心に残る出来事
先日、近所の中学3年生の男の子と話する
チャンスがありました。

中学3年生というと、難しい年頃ですが、
この男の子(以下A君と呼びます。)は、
声をかけたら気さくに色々な話をしてくれます。


修学旅行で、ディズニーランドに行ってきたというA君に

「ディズニーランドは楽しかった?」と聞くと、

「うん。。まぁまぁかな。」

「え。。そうなん?色々なアトラクションがあって 
楽しかったんと違うん?」
と言ったら、

「二つしか乗ってへんねん」と、A君。

「え。。なんで?そんなに混んでたん?」

と聞く私に、A君はディズニーランドでの話を聞かせてくれました。



A君の話によると、

修学旅行は6人のメンバーで周ることになっていたそうなのです。
でも、その内の二人が、二人で周るしと言って抜けてしまい

もう一人も彼女と周りたいと言って抜けてしまったらしいのです。
え。。中学生が、彼女と周るの?。。と、私は思ったのですが、
まぁ、それはさておき、

残ったメンバーは3人。
その内の一人が障害を持った男の子で(以下B君と呼びます。)、
大きな音を聞くとパニックを起こしてしまうらしいのです。

大きな音がだめなので、アトラクションに入る事はできず、
3人でうろうろとして、ベンチで休憩するうちに
B君がベンチで寝てしまったらしいのです。 




二人で起こそうとしても、全然起きないB君。

「え~~、それでどうしたん?」

「いや、。。ずっとついていたよ。」とA君。

寝てしまったB君を一人置いていくわけにもいかず、
二人でそばにいたというのです。

「先生は?先生に頼めへんかったん?」

「先生は、監視で周るのに忙しくてついてられへんねん」

そんな。。せっかく修学旅行でディズニーランドに来たのに。。と
なんか私の方が、悲しくなってきてしまい、

「そんな。。。、色々と乗りたかったやろうに。。」と絶句。

「まぁ、人も多かったし、どっちにしても
そんなにたくさんは乗れへんかったと思うわ。
だいいち、ほっとけへんし。」
とA君。

なんだかA君の方が大人です。。


結局2時から7時半までB君に付き合ったA君達は、
7時半になってようやく交代してもらい、
アトラクションに乗ったというのです。

それも、皆が夜のパレードを楽しんでいる時間に
パレードを見ないで二つだけ。。。



「もう、めちゃめちゃ、えらいな~。
 ほんまに優しいんやな~」。
と感動する私に、

「優しいやろ?」と、照れたように笑うA君。

「なんか。。。すごい感動した。。 
私も見習わなあかんな~。。」
と、なんだか涙がぽろり。

「あはは~」

私の心に、温かいものをいっぱい残し、
爽やかに笑ってA君は去って行ったのでした。


中学校の先生も、A君たちの優しさを知った上で 、
この子達なら。。と同じグループにされたのかも知れませんが、

大変やったわ~とか、しんどかったわ~とか、損したわ~とか
そんなことは一言も言わないで、
さらっと話すA君に真の優しさを見せてもらったようで。。

今、自分の事しか考えない若者が増えているといいますが、
まだまだ、この日本、こんな素敵な子がいるんだと
あらためて感激。

これからの日本、明るい未来も少しは待っているような。。
そんな気がしました。








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