スペイン旅行1 旅の始まりマドリッド 2 マドリッド・プラド美術館 3 スペイン名物パエリャ
4 トレド 5 闘牛観戦 6 スペイン新幹線AVEでコルドバへ 7 コルドバ・メスキータ・花の小径
8 コルドバ・ひまわり畑で。。 9 グラナダ・フラメンコショー 10 アルハンブラ宮殿
11 グラナダ・ヘネラリーフェの庭12 マラガ パラドールの昼食13 ミハス ろば馬車
14 ミハス散策 15 コスタデルソール 16ロンダ 17 セルビア・カテドール・ヒルダの塔
18 セビリア・スペイン広場~バルセロナ 19 バルセロナ・サグラダファミリア
20 バルセロナ・ピカソ美術館・グエル公園 21バルセロナ・モンジュイックの丘とカサミラ
22 バルセロナ~帰国
レストランDUDUA
トレドからマドリッドへ戻ってきました。
時刻は7時過ぎ、まずは、夕御飯です。
スペインの人の夕食時刻は午後9時や、10時が当たり前だそうです。
日本人の様な早い時刻に夕食は摂らないそうですよ。
夕食が遅くなって、睡眠時間が少ない分、シエスタといって
スペインにはお昼寝タイムがあるそうです。
その時は、なんと、色々な店も閉まってしまうそうなんです。
温かい雰囲気の、アットホームなお店レストランDUDUAです。
本日の夕御飯は、人参やカリフラワー大きないんげん?とお豆さんのお料理。
あっさりとした味付けでヘルシー。でも、たっぷりな量過ぎて。。
仔豚のソティーと、フライドポテト。
そういえば、マドリッドの有名な料理に仔豚の丸焼きがあったな~
なんて思いつつも、疲れた体に、お肉はきつく。。
フライドポテトだけ頂きました。
甘いラズベリーソースのかかったケーキがすっごく美味しかったです。
食後は、いよいよ本日最後のイベント、闘牛観戦です。
ラス・ベンタス闘牛場
闘牛は、スペイン国民全員が愛し、誇りにする歴史的競技だと思っていましたが、
人と牛が命をかけて戦う闘牛の大ファンの人と、
残酷だからと廃止を訴える人と、スペインでも二つに意見が分かれるようです。
ここマドリッドでは、3月から10月までの日曜日にだけ闘牛が行われます。
たまたま日曜マドリッド泊だった私達のツァーには、闘牛観戦がついていましたが、
あまり闘牛観戦の付いたツァーは少ないよう。7分の1の確率ですもんね。
闘牛が見れて、ラッキーかな。
2万5千人収容可能なベンタス闘牛場。
午後8時ごろというのに、まだお昼間の感じです。
「記念にTシャツはいかが~」と、スペイン語で言っていると思うお姉さん。
1ユーロー払ってお座布団を借り、いざ、闘牛場の中へ。
入場行進(パセイージョ)
トランペットの音と共に始まる闘牛士や馬などの入場行進。
一見、華やかなお祭りの様な気分になりますが、
これから始まるのは、人と牛とが命を懸けた神聖な戦いです。
闘牛の始まり
実は私、闘牛は1頭の牛と一人の闘牛士が1対1で、
初めから最後まで戦うものだと思っていましたが、
そうではなく、1頭の牡牛に対して、ノビリェーロ、ピカドール、
パンデリリェーロ、マタドールと呼ばれる4つの役目を持った4者1チームで、
牡牛と対決するものでした。
私達は、今から4頭の牡牛と闘牛士達の戦いを見ることになります。
まず最初の牡牛は、502㎏。
普通、闘牛の牛の重さは500㎏前後、4~5歳の元気のいい牡牛が選ばれます。
1・カポーテの場
元気な牡牛が扉の向こうから飛び出してきました。
数名の見習い闘牛士のノビリェーロが、カポーテと呼ばれるマント(この時は
表がピンク、裏が黄色です。)を揺らして、牛を挑発し、
牛を走らせ、体力を使わせ、疲れさせていきます。
闘牛士の見習いさん
2・槍の場(テルシオ・デ・カバジョ)
次に出てくるのは、ピカドール。長い槍を持っています。
そして、ピカドールは、その長い槍で、なんと、牛の首の後ろを突くのです。
え~~っと、私達の目の前で行われる光景に、悲鳴の声が。。
でも、中にはとっても強い牡牛がいて、槍で刺されながらも、
馬を角で突いて、突いて、馬をひっくり返してしまうことも。。
これは、確か3頭目の牡牛の時でした。
え。。馬。。死んだの。。って心配しましたが、
この後、立ち上がって、なんとか無事そう、ほっとしました。
馬もしっかりと鎧をつけているし、怖がらないように目隠しも
されているんですよ。
3・銛(もり)の場(テルシオ・デ・バンデリージャ)
ピカドールの次は、飾りの付いた銛(バンデリージャ)を持った
パンデリリェーロの登場です。
パンデリリェーロは、2本の銛を牛の背中に打ち込みます。
銛を打ち込まれた牡牛。
こんな風にして元気だった牡牛は、だんだんと体力を奪われていきます。
背中に銛をつけたまま、血を流し続ける牡牛。。可哀想。。
闘牛を残酷だと、反対する人の気持ちも分かるような気がします。
4・ムレタの場(テルシオ・デ・ムレタ)
そして、いよいよ闘牛のハイライト。
マタドールと呼ばれる花形闘牛士の登場です。
観客からの声援が最も大きくなる場です。
マタドールは牛の死角である真正面に立ち、
ひらひらと、ムレータを揺らします。
このムレーターの色が赤。
牛は色盲なので、赤色に反応してではなく(実際ピンクでもOK)、
ヒラヒラ揺れるものに反応して突進してくるのだそうです。
私達がこの日見た、、4頭の牡牛との戦い中、
初めの1頭は、この段階でへたって座り込んでしまい戦う意欲をなくしてしまいました。
これは、ガイドさん曰く、最初のカポーテの場で走らせ過ぎたためだそうです。
ノビリーリョ(見習いさん)が出てきて、ムレーターで牛を挑発しても、
牡牛は立ちあがろうとしません。。
2頭目も、最後の最後に座り込んでしまいました。
3頭目の牡牛は強くて、馬を倒し、マタドールとの戦いの時に、
マタドールのズボンを太ももから、角で裂いてしまいました。
マタドールに怪我はなかったようですが、皆びっくりでした。
4頭目も強くて、最後まで諦めず、マタドールを倒して、角でマタドールを突き、
なんと、頭に怪我をさせてしまいました。
私達は、もうびっくりで、もうやめて~と思いましたが、
ふらふらになったマタドールは、それでも戦う事をやめませんでした。
その勇気に、周りの観客からは大きな声援が上がっていましたが、
私は、一刻も早く、病院へ行ってほしかった。。
5・最後の一突き(エストカダ)
マタドールが剣を真剣に持ちかえ、牡牛にとどめをさすクライマックスです。
剣が一突きで牡牛の心臓にまで達し、美しく絶命させることが素晴らしいとされています。
1頭目と2頭目の牡牛は、牛が座り込んだままの状態で
マタドールが、牡牛の頭の下辺りを一突き、牛は絶命しました。
3頭目の牡牛とマタドールとの戦い、
マタドールは、右足のズボンが裂かれたまま、最後の一突きを狙ってます。
このあと、見事に牡牛を倒したマダドールに、称賛の拍手が送られていました。
4頭目のマタドールは、自分が頭をやられているので、足もともふらふら。。
それでも、果敢に牡牛への最後の一突きをねらい、競技場を去りません。
そして、最後の最後に、弱って少しへたり込んだ牛に一突き、牛を絶命させました。
そのあと、このマタドールは救急車で病院へ運ばれたようです。。
でも、新聞のニュースに出ていなかったので、大丈夫だったみたいよ。。と
ガイドさんは、次の日の朝、言っていました。 よかった~。
闘牛の事を、観光客相手のショータイムのように思っていた私は
その大きな間違いを知らされました。
闘牛は、牡牛と闘牛士が、本当に命を懸け、勇敢に戦い抜く
真剣な勝負だったのです。
闘牛では、最後の一突きで、立ち向かう牡牛に見事にとどめをさせたら、
観客みんなが、そのマタドールを称賛して白いハンカチを振り、
マタドールは、牡牛の耳をもらえることがあるそうです。
耳を貰う事は、闘牛士にとって、大きな名誉であり、最高のご褒美だそうです。
牡牛の耳か。。。これもなんだか、面白い習慣ですよね。
牛の退場
闘牛場で絶命した牡牛は、馬に引きずられて闘牛場を後にします。
この牛は、その後、解体されて、闘牛場周りのお店でお肉として売られたり
お店で食べられるとか。。
これから闘牛は。。?
実際に闘牛を目の前で見て。。
牡牛と闘牛士がそれぞれ、命を懸けて勝負している迫力はすごくて、
思わず見入ってしまう場面もありました。
主人は、目の前で闘うその迫力にすごく感動したみたいです。
でも、初め元気だった牡牛がだんだん弱められ、最後に死んでいくのを見るのは
なんだか辛い。。という気持ちもありました。
スペインで闘牛に対して意見が二分されるのも、わかるような気がしました。
こちらは、マドリッドで買った闘牛の絵葉書。
スペインの伝統的な闘牛がなくなってしまうのは寂いしいし。。
でも、動物愛護団体の方たちの活動はこれからも増していくだろうし。。
ほんと、これから闘牛がどうなっていくのか気になります。
さて、これで、マドリッドの夜も終わり、明日はスペイン新幹線で
コルドバへ向かいます。
(スペイン旅行6 スンペイン新幹線AVEでコルドバへ続きます。)
8.9