昔は見た夢をよく覚えていた。
でも、最近は起きた瞬間に今まで見ていた夢を忘れるようになっている。
今の今まで違う世界にいたのに、起きた瞬間まるで記憶の回路が
プチンプチンと切られていくように、あっという間に夢の世界の
事が消し去られていく。思い出そうとしてもどんどん忘れて、
結局は何も覚えていない。
現実の世界の色々な事を、どんどん忘れていく病気のドラマを
見たことがあって、その時はそれがどういう感覚なのか分からなかったけど
ひょっとしたら、こういう感覚なのかもしれないと思ったりしていた。
ところが、つい最近とても不思議な夢を見た。
そして、その夢の一部始終はなぜかはっきりと覚えているのだ。
ここからが夢の話です。
幼い頃育った家の2階の部屋のピアノの前に、
20年以上前に亡くなった父が座っている。
私は、父が亡くなっていることはちゃんと分かっていて、
だからこれは夢なんだという事も分かっている。
少し離れたところに座っている私は、
「お父ちゃん。。どうしたん。。」と言いながら
懐かしくて、手を取りにそばに行きたい。
でも待てよ。これは夢なんだから、さわってしまったら、
父は消えてしまうかもしれない。
せっかく会えたのに、ここは、落ち着いて、急いではだめだ。。と思いつつ、
やっぱり父のところへ行き、手をとってしまう。
あ~あ、父は消えちゃうんだろうなと思ったが、
父はしっかりと私の手を握り返してくれた。
私は、うそ~夢でも触れるんや。。と思いながら
本当に久しぶりの父の大きな手を握り締めている。
父は優しく笑うだけで何も話さない。
と、次の瞬間、母が私の横にいた。
母は、父との再会に驚いた風でもなく、
二人とも当たり前のようにじっと座っている。
私はそのあまりにも自然な姿に
「まさか、お母さんを迎えにきたんと違うよね」と父に言う。
父は、首をふるでもなく、頷くでもなくただじっとしている。
「もし、そうやったら、もうちょっと待っててあげてな」
と、父に言うと父は少し頷いたような気がした。
そして、次の瞬間、私達3人は私を中心に手をつなぎ
階段を下りて、一階の居間へ向かおうとしている。
右手に父の、左手に母の手を引いている私。
父が、私の手をほどいて先に居間に入ろうとした。
私はあっと思って、なぜか確信してしまう。
先に部屋に入った父は、きっと消えてしまうと。
すぐに追いかけて部屋を見たが、やはりそこに父の姿はなかった。
そのかわりに30~40代くらいのすら~っとした男の人がいて、
その人は何も言わずに家を出て行く。
私は「父がどこに行ったか知りませんか」と
その人を追いかけるのだが、すぐに見失ってしまう。
と、そこで目がさめた。
不思議な夢だった。
あの時は分からなかったけど、あとで思うと
最後に会った30~40代の男の人が、
あの世の今の父の姿なんだろうか。。とか思ったりする。
ちょっとかっこよかったよな~。
私は父が母を迎えに来たのを阻止したのだろうか。。
でも、母はまだまだ元気だし。。
ま、ちょっと寂しいかもしれへんけど、もうちょっと
待っててあげてや、お父ちゃん
でも、最近は起きた瞬間に今まで見ていた夢を忘れるようになっている。
今の今まで違う世界にいたのに、起きた瞬間まるで記憶の回路が
プチンプチンと切られていくように、あっという間に夢の世界の
事が消し去られていく。思い出そうとしてもどんどん忘れて、
結局は何も覚えていない。
現実の世界の色々な事を、どんどん忘れていく病気のドラマを
見たことがあって、その時はそれがどういう感覚なのか分からなかったけど
ひょっとしたら、こういう感覚なのかもしれないと思ったりしていた。
ところが、つい最近とても不思議な夢を見た。
そして、その夢の一部始終はなぜかはっきりと覚えているのだ。
ここからが夢の話です。
幼い頃育った家の2階の部屋のピアノの前に、
20年以上前に亡くなった父が座っている。
私は、父が亡くなっていることはちゃんと分かっていて、
だからこれは夢なんだという事も分かっている。
少し離れたところに座っている私は、
「お父ちゃん。。どうしたん。。」と言いながら
懐かしくて、手を取りにそばに行きたい。
でも待てよ。これは夢なんだから、さわってしまったら、
父は消えてしまうかもしれない。
せっかく会えたのに、ここは、落ち着いて、急いではだめだ。。と思いつつ、
やっぱり父のところへ行き、手をとってしまう。
あ~あ、父は消えちゃうんだろうなと思ったが、
父はしっかりと私の手を握り返してくれた。
私は、うそ~夢でも触れるんや。。と思いながら
本当に久しぶりの父の大きな手を握り締めている。
父は優しく笑うだけで何も話さない。
と、次の瞬間、母が私の横にいた。
母は、父との再会に驚いた風でもなく、
二人とも当たり前のようにじっと座っている。
私はそのあまりにも自然な姿に
「まさか、お母さんを迎えにきたんと違うよね」と父に言う。
父は、首をふるでもなく、頷くでもなくただじっとしている。
「もし、そうやったら、もうちょっと待っててあげてな」
と、父に言うと父は少し頷いたような気がした。
そして、次の瞬間、私達3人は私を中心に手をつなぎ
階段を下りて、一階の居間へ向かおうとしている。
右手に父の、左手に母の手を引いている私。
父が、私の手をほどいて先に居間に入ろうとした。
私はあっと思って、なぜか確信してしまう。
先に部屋に入った父は、きっと消えてしまうと。
すぐに追いかけて部屋を見たが、やはりそこに父の姿はなかった。
そのかわりに30~40代くらいのすら~っとした男の人がいて、
その人は何も言わずに家を出て行く。
私は「父がどこに行ったか知りませんか」と
その人を追いかけるのだが、すぐに見失ってしまう。
と、そこで目がさめた。
不思議な夢だった。
あの時は分からなかったけど、あとで思うと
最後に会った30~40代の男の人が、
あの世の今の父の姿なんだろうか。。とか思ったりする。
ちょっとかっこよかったよな~。
私は父が母を迎えに来たのを阻止したのだろうか。。
でも、母はまだまだ元気だし。。
ま、ちょっと寂しいかもしれへんけど、もうちょっと
待っててあげてや、お父ちゃん