九月十三日の金曜日に、歌舞伎座九月花形歌舞伎
新作歌舞伎陰陽師滝夜叉姫を鑑賞しました。
夢枕 獏作
配役が豪華です。
安倍晴明 市川染五郎
平将門 市川海老蔵
俵藤太 尾上松緑
源博雅 中村勘九郎
桔梗の前 中村七之助
滝夜叉姫 尾上菊之助
興世王 片岡愛之助
夜の部を通して、新作歌舞伎を上演しました。
現代歌舞伎界を背負って行く若手の勢揃いの力作です。
私は子供の頃から、文学や、歴史地理など、が好きで古典文学なども沢山読みました。国文学も専攻しました。
残念ながら勉強した学問は殆ど社会に還元出来ていません。
社会福祉や、建築など人の役に立つ実践的な学問を勉強した方が良かったのではないかと思う時もありました。
さて歌舞伎ですが、別に歌舞伎を見なくても、人生は過ごせますね…
しかしながら、一度本格的な歌舞伎を見たら、もう人生に歌舞伎がないと物足りないような気持ちになるのです!
テレビドラマの歴史物に何千万かけたなどと言っても、原作と違って脚本され過ぎていて、数回見ると、見る気がしません。
台詞もろくに覚えていないような、流行りのイケメン俳優や、女優などを、使い回しているように見えて、飽きてしまいます。
もう少し、勉強した方が良いのになどと思います。言葉使いなどがおかしいと、原作のイメージが壊れてしまいます。
歌舞伎は全ての点で、品格が全然違います。
役者の発声から、仕草。立ち居振る舞い。
舞台の隅々まで神経の行き届いた奥深さが、客席まで伝わって来ます。
裏方さんの機敏な熟練した動作。
笛や鼓などの音の美しさ。
客席に座っているだけで、安倍晴明の屋敷にいるような気持ちになれるのです。
正に夢のような空間です。
歌舞伎も文学も、人間に夢と人間らしさを与えてくれる、間なのでしょう!