(今回の女子力イメージ:勉強しなきゃ)
※※画像はhttp://akb48gazou.com/から
秋本番、受験生も就活生も勉強に力を入れていかなきゃね。
SPIなどの就職適性検査の中には時事問題もあります。
また今年度は「東日本大震災」に関係して
「原子力発電についてどう思うか?」と質問する企業もありました。
(マニュアル通りの受け答えをする学生に、不意をつく質問をする)
大学の授業と、就活の準備と、時事問題への興味関心を
バランスよく取り入れていきましょ!
■ケビン・メアのつぶやき
2011年の日米外交のトピックに
「ケビン・メア」という人物が出てきます。
ヒントは沖縄
→米国国務省前日本部長ケビン・メア
彼の本が出ているので、そこからいこう。
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司馬遼太郎さんの歴史小説「坂の上の雲」に、二百三高地を奪取した直後、児玉源太郎大将がただちに旅順港のロシア軍艦を砲撃するよう命じる場面があります。
このとき、砲撃専門家の高級軍人は「ロシア艦艇からの反撃を想定すれば、二十八サンチ砲など各種重砲の周囲に防御を施す作業が必要であり、三日間の猶予が欲しい」と難色を示すのですが、これに大して児玉大将は「そんなことは戦争が終わってからやれ。いまはいくさの最中だ」と諭し、直ちに砲撃を実行するよう重ねて命令する場面があります。
米国側の支援リストに長々とした質問を寄せ、時間の浪費を恥じない日本政府当局者にも、同じことを言ってやりたかった。
「そんな問い合わせは、この戦争が終わってからにしてほしい」と。
※※※
ケビン・メア「決断できない日本」文春新書2011.8から
文中の“支援リスト”というのは、今年の東日本大震災発生の時の話です。
前日本部長の米国人が司馬遼太郎の作品を持ち出して
日本政府の対応を訝ることには複雑な意味を感じますが
ここでは“米国人”ケビン・メアにとっても印象の強かった
「坂の上の雲」のワンシーンを知っておこう。
■何が一番大切なことなのか
旅順要塞攻撃のシーンは「坂の上の雲」を読む日本企業の幹部や経営者が
好んで引用する場面なんです。
※上場企業の「リーダーシップのあり方」を学ばせる企業研修でも
「坂の上の雲」の、このシーンが紹介されていたりします。
陸軍大将の児玉源太郎は大砲の操作については素人なのですが
「大砲をどこに撃ちこめば、一番早く敵を倒せるだろうか?」
という目的については
大砲操作の担当者よりも一番よく分かっていたということです。
★何が目的かを知ること(ドラッカー)★
就活生が知っておくと一目おかれる
ドラッカーのフレーズを紹介しよう。
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知識労働の生産性の向上を図る場合にまず問うべきは、「何が目的か。何を実現しようとしているか。なぜそれを行うか」である。
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ドラッカー/上田惇生訳「プロフェッショナルの条件」ダイヤモンド社2000年初版
ドラッカーが紹介しているのは、ある病院の例です。
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緊急に運び込まれてくる患者に対して、従来の受診手続きを行うと
手間がかかりすぎ患者本人が記入できないことがあった。
「受診手続きでは何が一番必要になるか」を検討した結果
患者の保険証でチェックすることで手間のかかる手続きを簡略化できた。
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坂の上の雲のワンシーンとドラッカーの共通点を見出して
就職活動にいろいろ役立ててみよう。
★★自分の直面する問題を解決するときのヒント★★
「何が一番必要なことなのか、目的を知ること」
■tarebonのひとりごと■
アメリカ人から司馬遼太郎「坂の上の雲」を持ち出されて
日本政府の対応を批判されてしまうなんて、どうにもねぇ・・。
日本人としてはものすごく悔しい気がするんだ。
TOEIC受験を勉強するのも大切だけど
日本人が海外にむかってコミュニケーションしていくときには
自分たちの文化や歴史もきちんと知っておかなきゃいけない。
就活だけじゃなく、いろんな意味で基礎的なものは
しっかりと勉強していこう。それが大学生の学びなのだと思うよ。
ではまたね。