こんにちは
就活が本格的にスタートして
本屋さんの就活コーナーで
学生さんをたくさん見かけます。
『就活本の読み方』ということから
書いてみようと思います。
◆参考にするのが参考書
※※※
つまり、この本は非常におもしろいとか、大変参考になるとか、そういうことで読むのはいい。しかし、自分を忘れて、つまり能力や性格など、自分のもっているものがどういうものかを忘れて、このとおりにやれば、自分も成功するなどと思いこんでしまうことは、まことに危険だということです。
ものまねするのでなく、自分というものをぴしっつともったうえで、参考として読むのでなければいけない。
※※※
松下幸之助「若さに贈る」講談社現代新書1966年より
注)
文中の「この本」というのは
当時ベストセラーとして読まれた
山岡荘八「徳川家康」を指します。
これは
「就活マニュアル本」
を読むときの原則にも充分当てはまるだろうと思います。
松下幸之助は『経営の神様』ですから
受験生が菅原道真の天神さまにすがるように
現代の就活生も幸之助サンにおすがりしてみよう。
きっと今でも「若さに贈る」貴重なメッセージをくれると思います。
◆適性に徹底的に忠実であれ
※※
適材適所とは個性を生かし、したがって、あなたが生き、わたしが生きることです。これを卑近な例でいうならば、橋幸夫君という歌手があって、ひじょうな人気がある・・
※※
同上『若さに贈る』から
橋幸夫という幸之助サンの例えが昭和演歌ですので
平成23年の就活生がイメージしやすいように
◎橋幸夫→板野友美でいきます。
※※
板野友美という歌手があって、ひじょうな人気がある。たいへんはなやかだし、お金もはいるでしょう。といっても、だれもがああはいきません。うまいことをやってる、わたしもひとつ、と思ってもそうはいきません。
あれは、彼女だけに与えられた一つの資質がそうならしめたのです。
以上のような考え方に立ちますと、わたしは若いあなたにこう申しあげたいと思います。
まず、これから世の中に立って仕事をしていくには、自分をよく見きわめ、自分の適性を知らなければならない。そして、それに対して徹底的に忠実であること。
名誉とか、利欲にからんで目がくらんではならない。
そのようなことに心を動揺させないだけの信念をおもちなさい。そうすれば、その仕事がなんであれ、あなたはじゅうぶん生きる。世にもし成功ということがあるとするならば、それが真の成功への道である。
※※
ということだそうです。
★★★★リアル板野友美インタビューから
(ソロデビューの感想を聞かれて)
(大島)優子や あっちゃん(前田敦子)は女優でやりたいし、私は歌でやりたい、それぞれいきたい方向があるじゃないですか。それがAKBのよさでもあると思います。
★★★★
週刊プレイボーイ2011.2.7号
45年前の松下幸之助の「若さに贈る」は
45年たっても変わらぬ贈り物だと思います。
他人の尺度より自分の信念に従うことで
天職を呼び寄せることに近づける。
今週はそんなメッセージを書いてみました。
就活もソロデビューしよう。
エントリーシートは一人一人違うものだしね。
よい週末をお過ごしください
それでは☆
アーティストの生き方というのは一般的な仕事とはジャンルが違うのですが「個性の追求」という部分ではストレートな仕事ぶりが参考になります。
「私にはこれしかない!これで勝負」
「strength(強さ)がある」
ということですよね。
今読み返しても古びていない内容だと思うので紹介しました。
橋幸夫さんは、さすがに就活生には馴染みが薄い昭和のスターなのでねぇ。