



台風も近づく秋の連休に更新です。

今月、明治生まれの「伝説の国語教師」がお亡くなりになりました。
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日本屈指の進学高である灘中・高校で「伝説の国語教師」と呼ばれた橋本武氏が11日午後、神戸市の病院で死去した。101歳だった。
1934年から50年間にわたって教壇に立ち、薫陶を受けた教え子には、作家の遠藤周作や現東大総長の浜田純一、日弁連前事務総長の海渡雄一、神奈川県知事の黒岩裕治らがいる。
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(日刊ゲンダイ2013.9.14(13日発行)より)
明治生まれの、人生の先輩に敬意を表して
いろんなヒントを学んでみよう。
★★★定期更新は★★★
原則週2回(水・日)+増刊で予定です。
初秋にむかって更新します
★★★☆☆☆☆★★☆☆
◆東大合格の授業キーワードは“WHY”
何が伝説の授業かといったら、予備校講師のように受験テクニックを教えて東大合格者を出したわけじゃないからだね。
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灘の卒業生のひとりがこう話す。
「橋本先生の授業に受験対策は一切ない。“HOW TO”ではなく、“WHY”をとことん追求する授業でした。例えば『銀の匙』(※中勘助の小説)にたこ揚げのシーンが出てきたら、実際にたこを作って揚げてみる。
寿司屋が出てくれば、寿司の成り立ちや歴史を調べ、678ある魚偏の漢字をすべて調べるなど、どんどん脇道にそれるんですわ。ひとつの正解を押し付けるのではなく、考える過程を大事にしていたのと違いますか」
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(前掲記事より)
◆「すぐに役に立つことは、すぐに役立たなくなる」(橋本武)
大学のキャリア教育でも「リテラシー」という科目を設置しているところが多いと思います。
就活で求められるコミュニケーション能力も、基礎になるのはリテラシー。
橋本先生の授業に見られる「考える過程を大事にする」国語教育も
リテラシー能力に結びつく大切なものだとtarebonは考えるわけであります。
国語力というのは大切な基礎だね。なによりも考える力の源泉なのだから。
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国語教育は文学の鑑賞や批評の真似事とは違う。それはあらゆる教育の基礎であって即ち言葉を扱う能力の鍛錬なのだ。
これからの国際社会の激しい生存競争の中で日本人が逞しく生き延びてゆくにはどうしても「知恵」「頭脳」の力にたよるより外ない。
殊に自然科学の分野における精妙な技術と奔放な想像力とを以って世界を相手に産業上の勝負をしなければならない時代となる。その力を人間に授けるのは言葉以外にない。
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小堀圭一郎「教育の根本的意義を考察する」から
(小学館「「ゆとり教育」が国を滅ぼす」2002年に収録)
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橋本先生の授業スタイルは、まるでトニー・ブザンのマインドマップ勉強法のような「枝葉の広がり」を思わせますね。もちろんそんな勉強テクニックではなくて
「すぐに役に立つことは、すぐに役立たなくなる」
という長い目の勉強法であるわけです。
当ブログの就活アドバイスも、ただ目先の就職内定より
その後のキャリアプランや、突然のキャリアチェンジに備えるための
「すぐには役立たないかもしれないけど、あとでかならず役にたつ」(tarebon)
ものでありたいと思っております。
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2013.9.15 (旧)敬老の日に
それではまたね。
★★★定期更新は★★★
原則週2回(水・日)+増刊で予定です。
9月も積極的にいこう。
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橋本先生はそういう意味でも伝説的な国語教師ですね。
日刊ゲンダイ記事から補足ピックアップ
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灘では1教科をひとりの教師が6年間担当する中高一貫教育を行なっている。
橋本氏が「銀の匙」を授業に使い始めた1950年入学組の生徒は6年後、東大に15人が合格。前年はゼロだったから大躍進だ。
その6年後には39人が合格。さらに6年後の68年には132人が合格し、私立校で初めて東大合格者が全国1位になった。「伝説」といわれるゆえんである。
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橋本先生が灘高に赴任した当時、公立高校の教師のほうが圧倒的に地位が高く、私立の教師は低く見られていたらしい。そんな時代から苦労して教えてきた先生の力は偉大ですな。
さすが明治生まれの人だー。
(フェイスブックご覧の人にはわかるよね。tarebonは明治生まれなのですよw)